前日の双子の弟のゴールを刺激に…F東京DF松田陸が宇佐美封じ

[8.16 J1第2ステージ第7節 F東京2-1G大阪 味スタ]

　G大阪の左サイドで先発した宇佐美貴史を封じたのは、右SBで先発したFC東京DF松田陸だった。「想定内だった」と話す宇佐美の左MFでの先発に動じず、G大阪の“起点”を封じる。「全体的に厳しくいけたので、よかったです」と白い歯をこぼした。

　試合前日の出来事が刺激になっていた。千葉に移籍した双子の弟、FW松田力が、長崎戦で移籍後初ゴールを記録。テレビ観戦したという陸は試合後、「おつかれ」とメッセージを送った。「『やったったぞ』って連絡が来た。だから『俺も明日頑張るわ』って言いました」とやり取りの内容を嬉しそうに明かした。

　3連勝で勝ち点を48に伸ばし、年間順位で3位と好位置につけるFC東京だが、GK権田修一(オーバートレーニング症候群)、DF太田宏介(右大腿二頭筋長頭肉離れ)ら、故障者の続出に苦しんでいる。この日もDF徳永悠平が脱水症状の疑いで前半のみの出場となるなど、“負の連鎖”は止まらない。

　そんなチームにあって、希望ともいうべき成長を見せている松田。今は守備を100%でやるようにと指示を出されているようだが、「もうちょっと、出ていければよかったな」と攻撃参加にも意欲的。「もっと攻守に渡って輝ける選手になっていければ。中心でやらないといけないですし、チームで戦っている以上、負けられない。そういう気持ちでやっています」と力強く話していた。

(取材・文　児玉幸洋)

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