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反撃のボレーを突き刺した甲府FW阿部拓馬「何かしないと何も動かない」

ゲキサカ / 2015年8月30日 23時25分

[8.30 J1第2ステージ第9節 柏2-2甲府 柏]

 前半に2点のリードを許して折り返したヴァンフォーレ甲府に流れを引き寄せたのは、背番号9の豪快なボレーシュートだった。後半3分、左サイドでMF阿部翔平とパス交換したDF津田琢磨が柏ゴール前にロングボールを入れると、中央のFWバレーはボールを胸でFW阿部拓馬に落とす。1バウンドしたボールに合わせて右足を振り抜くと、シュートはゴールネットに突き刺さった。

「イメージ通りでした。(バレーと)目が合っていた」と今季5点目を振り返る阿部拓。「開き直ってやるじゃないですけど、0-2だと失うものもないので。何かしないと何も動かない」(阿部拓)という思い切りの良さが、敵地で同点に持ち込む反撃の狼煙となった。

「くやしいです」。自らがゴールを決めて敵地で2点差を追いついたが、それでも阿部拓はミックスゾーンで苛立ちを隠さない。それは勝ち切ることができなかったことと、後半途中でピッチを後にしたことだという。「(ボールを)取られないとか、突破するとかしないと、代えられるのは前の選手として当たり前だと思う。結果もそうですけど、個人としてもいまひとつ」。3試合ぶりに出場し、76分間2シャドーの一角としてプレーした阿部拓は、自分自身のプレーが納得いかなかったと、厳しい表情を崩さなかった。

「多少ボールが合わなくても、チームとして前に」と後半の戦い方を語ったのはDF山本英臣。前半のチームを「距離感が悪いし、躍動感がない」と叱責し、MFクリスティアーノに決められたゴールを「自分のミス」と責めるキャプテンだが「チームメイトが取り返してくれた」と仲間への感謝の意を示していた。

(取材・文 奥山典幸)
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