[選手権予選]「試合開始前に泣きそうになった」登録外から先発掴んだ札幌大谷FW内田主将が走って優勝導く
ゲキサカ / 2015年10月26日 1時10分
[10.25 全国高校選手権北海道予選決勝 札幌大谷高 2-0 北海高 札幌厚別公園競技場]
北海道王者・札幌大谷高の主将はメンバー外だった。下級生時代にトップチームの試合に交代出場したことはある。だが、今年の全国高校総体でFW内田洸介主将(3年)は登録メンバー外で水汲みやボール拾い、洗濯などをしていた。「情けないな、と思いました。(チームに対して)少ない力しか出せない、貢献できない。キャプテンとして引っ張っていかないとけないのに」。8月の金沢遠征にはBチームとして参加。その期間中に田部学監督からプレーだけでなく、違う面でもチームに貢献するよう厳しい言葉をぶつけられたという。
「そこで変わろうと思いました」と内田。ピッチでも、ピッチ外でも自分ができることに今まで以上にこだわり続けた。すると、選手権予選直前の大阪遠征最終戦でSBとして出場機会を得た内田は選手権予選でもFWとして先発機会を得る。当初は「温存用で使われているのかなと思った」という内田だが、出場チャンスは続く。それにチーム一とも言えるハードワークとヘディング弾などで応えた主将は先発メンバーとして決勝のピッチに立っていた。
自分が先発選手として決勝の舞台に立っている。わずか1、2か月前には考えられなかった役割に「自分も信じられない感じだったので、試合開始前に泣きそうになった。こみ上げてきたんですけど、(泣くのは)優勝した後にしようと思って」。風雪の中でボールを受けてシンプルにボールを繋ぎ、思い切りのいい仕掛け。そして、「どんなプレーよりもそこが一番求められていると思う」とチームを牽引して走り続けた。80分間の熱闘の末に掴んだ優勝。だが、北海高の悔しがる姿を見て「対戦相手のこと考えたら喜んでもいられないと思った」と喜びは北海道の代表として全国舞台で勝ってからに取っておくことに決めた。
8月の第2回全日本ユース(U-18)フットサル大会で活躍し、9月のU-18フットサル日本代表候補合宿にも選出されたFW。「日本代表になったことが自信になっている」。当時はまだ遠い存在だったチームの先発をつかみ取り、田部監督からは「キャプテンが一番伸びたんじゃないかなと思います」という賛辞も受けた。努力で立場を変えた主将の挑戦はまだまだ続く。全国の目標について「スタメンとしてしっかり貢献することですね」と語ったFWが、苦しい時も最前線で走りぬき、まずは札幌大谷に全国1勝をもたらす。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
【特設】高校選手権2015
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
最高の仲間と頂点を目指して! 全国高校サッカー選手権 秋田県大会組み合わせ決まる
ABS秋田放送 / 2024年9月12日 18時6分
-
花園への切符を手にするのは?高校ラグビー県予選 組み合わせが決まる
ABS秋田放送 / 2024年9月11日 17時53分
-
[関東ROOKIE LEAGUE]Cリーグ2位の桐生一が入れ替え戦で習志野に逆転勝ち!Bリーグ初昇格!
ゲキサカ / 2024年9月10日 1時15分
-
昌平の日本一が新たな刺激に。西武台DF谷口輝主将はより「前から」と厳しさを持って同県のライバル超えを目指す
ゲキサカ / 2024年8月30日 12時37分
-
インハイ予選敗退も「逆に自分たちがこの夏で差を作るぐらいにしよう」。夏に変わった日大藤沢が和倉ユース制覇し、青森ユースも4位に
ゲキサカ / 2024年8月21日 18時19分
ランキング
-
1馬瓜エブリン「静観しようかと思ってたんだけど…」日本バスケ協会技術委員長のパリ五輪総括を受け私見
スポニチアネックス / 2024年9月14日 15時47分
-
2町田監督、昌子ら先発CB2人負傷交代「痛い」 3試合ぶり勝利・首位返り咲き「奮起してくれた」
FOOTBALL ZONE / 2024年9月14日 20時5分
-
3大谷翔平は「60盗塁できる」 通算480盗塁男が太鼓判…DH初のMVPも「できない理由ない」
Full-Count / 2024年9月14日 18時22分
-
4あぁ巨人…マツダの勢いはいずこへ 最下位ヤクルトに痛恨の連敗、阪神と2差に 井上3カ月ぶり黒星
スポニチアネックス / 2024年9月14日 21時5分
-
5【阪神・岡田監督語録】アレ記念日にミラクル逆転勝利「今日は勝たせてもらったような展開」
スポニチアネックス / 2024年9月14日 18時13分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください