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[選手権予選]王者の風格よりもチームに漂う謙虚な姿勢、夏の日本一・東福岡が難敵・九国大付を沈める

ゲキサカ / 2015年11月10日 7時55分

[選手権予選]王者の風格よりもチームに漂う謙虚な姿勢、夏の日本一・東福岡が難敵・九国大付を沈める

[11.8 全国高校選手権福岡県予選準決勝 東福岡高 3-0 九州国際大付高 レベスタ]

 第94回全国高校サッカー選手権福岡県予選は8日、レベルファイブスタジアムで準決勝を行い、今夏の全国高校総体で2連覇を達成した東福岡高と九州国際大付高が激突。東福岡が10番MF中村健人主将(3年)の2ゴールとFW餅山大輝(3年)のゴールによって3-0で快勝した。福岡3連覇に王手を懸けた東福岡は15日の決勝で筑陽学園高と戦う。

 過去2大会の決勝カードだった東福岡vs九国大付。いずれも東福岡が勝利しているものの、スコアは4-3、1-0と非常に接近したものだった。全国総体優勝、そして高円宮杯プレミアリーグWESTで2位につける東福岡にとっても、プリンスリーグ九州で現在3位の“試合巧者”九国大付は難敵と言える存在。だが、東福岡は中村が「この試合で点差をつけて勝つためにやってきた」と振り返ったように九国大付を徹底分析、取り組んできたことをピッチで表現し、結果、内容面でも昨年、一昨年以上の差をつけて快勝を収めた。

 東福岡は開始2分、CB児玉慎太郎(2年)のスルーパスから中村が右中間を抜け出す。この決定機は九国大付GK河津皓紀(3年)に阻まれてしまったが、東福岡がサイドチェンジを交えたテンポの速いパスワークで試合を進めていく。対する九国大付は、この決戦へ向けた調整試合で福岡大のBチームにも勝利していたというが、杉山公一監督が「やらせたらいけないことをやらせてしまった」と悔やんだ前半のパフォーマンス。やるべきことを徹底することができず、球際での迫力に欠け、むしろ攻守における献身的なサポートや球際での激しさを見せていたのは東福岡の方だった。

 それでも九国大付は渋田惇史(3年)と吉田拓海(3年)の両CB中心に最終ラインがよく跳ね返していたが、2シャドーの中村と全国高校総体得点王であるMF藤川虎太朗(2年)が意図的に前に入り過ぎないポジショニングを取る東福岡の前に、ボランチが引き出されてバイタルエリアのスペースを活用されてしまう。そして2列目の中村、藤川がタイミング良くDFラインの背後への飛び出しも見せる東福岡は23分、MF鍬先祐弥(2年)が右サイドへ展開。これをタッチライン際で受けたMF三宅海斗(3年)が、正確なアーリークロスを入れると、飛び込んできた中村が頭で先制ゴールを突き刺した。

 多彩な戦術を駆使して相手の良さを消してくる九国大付と一戦。だが、森重潤也監督が「それに惑わされるんじゃなくて、自分たちのペースでサッカーをしなさい。そこが一番大事」という中で選手たちは、ブレることなく試合を進めていく。九国大付も後半立ち上がりは前半にすることのできなかったアグレッシブな攻守。4分には相手のクリアミスをPAで拾ったFW田中裕康(3年)が飛び出してきたU-18日本代表候補GK脇野敦至(3年)にコースを消されながらも、強引に左足シュートを撃ちぬく。その後も迷うことのないダイレクトプレーで東福岡を押しこむ時間帯を作った。それでも東福岡はCB福地聡太(3年)が「相手が縦に速いんで押し込まれる時間もあると思ったんですけど、しっかり我慢しながらやっていこうと話していました。自分たちもチャレンジャー精神を持ちながら研究しながらやってきたので、練習の成果をどれだけ出せるかが結果につながってくると思っていました。相手がラインの裏を狙ってくるのでそれにビビらずにコンパクトにしてやっていこうという話をしていましたけれど、コンパクトにできたのでセカンドボールも拾えたし、押し上げて行けたと思います」と話したように慌てることなく対応していく。

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