ユニフォームが破れチャンスをふいに…清武「ちょっと残念」
ゲキサカ / 2015年11月13日 3時35分
[11.12 W杯アジア2次予選 日本3-0シンガポール シンガポール]
背中から真っ二つに裂けた。前半23分、MF柏木陽介の縦パスをワンタッチではたいたMF清武弘嗣(ハノーファー)は素早く反転。FW金崎夢生のリターンを受け、ドリブルでPA内に進入しようとしたところで主審の笛が鳴った。ターンした場面で相手選手にユニフォームをつかまれ、ユニフォームが破れていたためだった。
新ユニフォームのお披露目となった一戦で起きた、まさかのアクシデント。すぐにスタッフが替えのユニフォームを用意し、新しいものに着替えたが、一時、ピッチ上は10人の数的不利に立たされてしまった。
何よりもそのままプレーを続けられなかったことが悔やまれた。「ユニフォームが破けていなかったらゴールまで行けていたと思う。チャンスだったし、ちょっと残念。でも、あのままプレーすることもできないから……」。清武は無念そうに首を振った。
期するものは強かった。この日が26歳の誕生日。ハリルジャパン初陣となった3月27日のチュニジア戦以来の先発で、ポジションはクラブでもプレーするトップ下だった。前半26分の追加点に絡むなど、チャンスを演出したが、不完全燃焼のまま後半30分にMF香川真司と交代した。
「我慢する時間のほうが長かった。試合前からトップ下にボールが入るのは難しいかなと思っていたし、それは想像どおりだった。いろいろ考えながらプレーした」
引いて守る相手に対し、スペースのない中でいかにボールを受け、チャンスをつくるか。「もっと下がって、リズムをつくりたかったけど、自分が下がっても、ただボールに触るだけになる。(柏木)陽介、ハセさん(長谷部)が前を向けていたし、我慢し続けて、真ん中にいようとした」。我慢と試行錯誤の70分間。「チームが3-0で勝ったことはポジティブに捉えていいのかなと思う」と、自分に言い聞かせるように話していた。
(取材・文 西山紘平)
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