[選手権予選]「全国に行かないといけないチーム」が示した成長、新潟明訓が16年ぶりV!:新潟
ゲキサカ / 2015年11月16日 6時59分
[11.15 全国高校選手権新潟県予選決勝 新潟明訓高 3-2 帝京長岡高 デンカS]
第94回全国高校選手権新潟県予選決勝が15日に行われ、新潟明訓高が3-2で帝京長岡高に勝利。16年ぶり6回目となる全国大会出場を決めた。
新潟明訓と帝京長岡。共に今年のチームは全国的に見ても、上位と言える実力を有するチームだった。両チームの力はほぼ互角。ボランチの加藤潤、トップ下の中村亮太朗、サイドハーフの高橋怜大、関口正大と中盤にタレントを有する新潟明訓。CB大桃海斗を軸にした堅守と、エースナンバー14を背負うFW小林拓夢と、期待の1年生MF陶山勇磨のキーマンを軸にした攻撃を持つ帝京長岡。決勝は双方が持ち味を出し合う、白熱の好ゲームとなった。
先に試合を動かしたのは帝京長岡だった。29分に左CKを得ると、MF石田健太郎が前に出したボールを、FW高野歩夢が強烈なキック。ボールは弧を描いて、ゴール右上サイドネットに突き刺さった。
そして後半に入ると、試合は激しく動く。3分に新潟明訓は左CKを得ると、DF白井克秀のキックを、ゴール前でDF苅部杜行がヘッドで合わせ、同点に追いつく。さらに12分に今度は右CKを得ると、加藤のボールに中村がヘッドで合わせ、逆転に成功した。そこからは中盤の構成力で上回る新潟明訓がペースを握るが、帝京長岡は耐え凌ぎながらも、一瞬の好きを見逃さなかった。
33分、中盤でボールを奪うと、その2分前に陶山に代わって投入されていたFW大槻潤が反応し、左サイドのスペースに動き出す。そこにパスが届き、大槻はDF1人を交わしてえぐると、マイナスのセンタリング。これをMF高橋響がダイレクトシュートを放つと、新潟明訓GK杉本陸が横っ飛びでセーブ。しかし、弾いたその先に待っていた小林が、無人のゴールに蹴り込んで、試合を振り出しに戻した。
このまま延長戦突入かと思われた後半アディショナルタイム2分、FW田辺大智が中央で関口からのパスを受けると、ドリブルから右足一閃。ボールは約20m先のゴール右隅に突き刺さった。2か月前にFWにコンバートし、躍進の主役となっていた田辺の劇的な決勝弾で、新潟明訓が実に16年ぶり6回目の選手権出場を果たした。
「今年のチームは全国に行かないといけないチーム。同じように全国レベルの力を持つ帝京長岡に勝って、選手権に行けるのは本当にチームとしての成長を感じる」。新潟明訓・田中健二監督が語ったように、全国の上位を狙えるほどの実力を持ったチーム同士の決戦を、制した意義はとてつもなく大きい。毎年のように実力十分と言われながらも、突き破れなかった壁を突き破った新潟明訓。この試合で得た自信と手応えを、1か月半後の選手権で披露せんと、既にモチベーションは高まっている。
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