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[プレミアリーグEAST]大一番でも「いつも通り」序盤から猛プッシュ、首位奪取の鹿島ユースが初Vへ逆王手

ゲキサカ / 2015年11月30日 8時23分

 それでも今季何度も劇的な逆転勝利を収めてきた青森山田は後半、主導権を握り返す。立ち上がりから勢いある攻撃を見せた青森山田は、個人技でDFを剥がすMF高橋壱晟や神谷を中心にボールを保持する時間を大きく伸ばし、コンビネーションでバイタルエリアを攻略。また、鹿島に攻めきらせる前にボールを奪うと、カウンターから左SB北城俊幸主将がスピードあるドリブルでボールを大きく運ぶなど、鹿島に落ち着く時間を与えない。そして15分には右FKの流れから連続攻撃。最後は原山の左クロスがファーサイドのFW鳴海彰人へと通る。また20分には神谷の右足FKが枠を捉え、直後にはカットインから北城が右足シュート。26分にはコンビネーションで右サイドを崩し、豊島の折り返しのこぼれ球を高橋が左足で狙った。

 後半半ばを過ぎると、交代出場のFW色摩雄貴や垣田が前線でボールを収める回数が増え、鹿島も攻撃時間を伸ばした。そして28分には西本の抜け出しからチャンスを迎えるが、シュートは枠を外れて突き放すことができない。徐々に残り時間が少なくなって行く中で青森山田はロングボール、クロスを次々と前線へ入れるが、単調な攻撃は「真っ直ぐ来る分には高さもあるので跳ね返せる自信もあった」という鹿島のU-18日本代表CB町田浩樹の高き壁に跳ね返されてしまう。また、こぼれ球をダイビングヘッドでクリアする千葉やCB松浦航洋ら鹿島の集中力は途切れない。勝負どころで崩れない鹿島に対し、青森山田は40分、左ショートコーナーから中央へ運んだ神谷がコントロールショットを打ち込むが、わずかにゴール右外。神谷が「最後点決めれないというところと、ミドルシュートしか打たせてもらえなかったは自分たちの課題」と振り返ったように、相手の懐へ入っていくことができなかった青森山田に対し、3分間のアディショナルタイムもしぶとく守り切った鹿島が1-0で首位交代を果たした。

 初優勝に王手を懸けていた青森山田から勝ち点3をもぎ取った鹿島は初優勝に逆王手。累積警告のエース垣田不在で最終節を迎えるが、熊谷監督は「悔いのない準備だけはしたい」と語り、千葉は「このプレミアに上げてくれた、昇格させてくれたユースの先輩たちがいて、ずっとプレミアに残してくれた先輩たちがいて、その先輩たちの思いも背負って今、初優勝を懸けて戦っていると思うので、このチャンスは何回も来るわけではないと思うので、絶対に取らなければいけないタイトルだと思っています」と力を込めた。常勝軍団・鹿島トップチームへ進むことが決まっている町田は「勝利から逆算して何ができるかは熊谷さんから叩きこまれていると思う。そういう熱い試合をできたらいいと思います」。初優勝がかかる大一番も「いつも通りに」熱い戦いを見せて、白星を掴む。

[写真]前半7分、鹿島ユースはMF平戸が右足でPKを決める

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
2015プレミアリーグEAST

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