来季争奪戦必至、「日本のサッカーを変える」とJスカウト陣注目の大器!! 国士舘大FW松本孝平
ゲキサカ / 2015年12月10日 21時20分
[12.10 全日本大学選手権2回戦 桃山学院大2-3国士舘大 BMWス]
異色の経歴を誇る大型ストライカーに熱視線が注がれている。国士舘大は10日に行われた全日本大学選手権(インカレ)の2回戦で桃山学院大に3-2で勝利した。この試合でJ複数クラブから注目されているFW松本孝平(3年=藤沢清流高)は、まずは1得点を挙げた。
今季の関東大学リーグで19戦17得点を挙げて得点王に輝いた松本だが、たった1年前までは無名の存在だった。藤沢清流高を卒業後に国士舘大に進学するも、サッカー部には所属せず。「普通の大学生をやっていました」という。夢であった消防官になるために体育学部で学んでいた。
それでも小学校1年生から始めたサッカーは続けていた。高校時代の友人たちと地元でクラブチームを創設し、県3部でプレー。しかし数か月が経つと、「周りがおじさんのチームばかりで、自分たちは若くて走れちゃうからおもしろくなかった」。そこで「ちょうどいいじゃん」と思いついたのが関東大学1部リーグに所属するサッカー部への入部だった。
細田三二監督の元へ入部したいと直訴しにいくと「国家試験もあって忙しいけど、大丈夫か?」と心配された。松本の学ぶ体育学部スポーツ医科学科は、消防官などの国家公務員を目指すための学科。実習が多いことから部活動をやる人は少なかった。それでも迷うことなく入部を決断。大学1年生の冬、11月に正式に国士舘大サッカー部の一員となった。
まずはCチームの一番下であるC3チームからスタート。一つ先輩のFW木下ロベルトがCチームからトップチームへ登りつめたのを刺激に努力を続けるとIリーグで活躍。2015シーズン開幕前に悲願のトップチーム入りを果たした。
そこから「上がったからには試合に出たい」という強い気持ちでアピールを続けると、第3節・駒澤大戦(2-1)で先発起用される。このチャンスをつかみ、2トップの一角に定着すると、第6節・桐蔭横浜大戦では今季初ゴールを含む2得点の活躍でチームの6-1勝利に貢献した。「得点王になれるなんて思っていなかった」というが、シーズンが終わってみれば、17得点の活躍で得点王となった。
結果を残した2015シーズンも終盤に差し掛かり、思い描いていた未来像が変わり始めた。松本は将来について「前は将来サッカーをすることは考えていなくて。(大学卒業後も)身体が動かせればいいかなと思うくらいだった」と明かしながら、「それでも自分が通用するようになって、段階を踏んでいくうちに道が開けた」としみじみと語る。
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