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[選手権]“普段通り”電車で会場入りも…ミス連発阪南大高を襲った「開幕戦のプレッシャー」

ゲキサカ / 2015年12月30日 18時57分

[12.30 全国高校選手権開幕戦 駒澤大高2-1阪南大高 駒沢]

 あっという間だった。阪南大高史上初の夢舞台は、開会式直後のゲームで幕を閉じた。

 普段通りがテーマだった。濱田豪監督は、宿舎のある武蔵小杉から、各自電車で会場に入るように指示。選手らは渋谷経由で決戦の地、駒沢陸上競技場に入っていた。

 しかし体は正直だった。失点シーンはいずれもミス。前半28分にはエリア内でコントロールを試みた主将DF岸元海(3年)がMF栗原信一郎(2年)に奪われる痛恨。同30分には悪い流れを引きずるかのように、前に出たGK杉田裕哉(3年)のクリアミスから追加点を献上した。80分はすぐに過ぎてしまった。

 濱田監督は「開幕戦のプレッシャーがなかったわけではない」と言って唇を噛む。GK杉田も「雰囲気に飲み込まれないようにと思ったけど、それがうまくできなかった」と声を絞り出すのが精いっぱい。岸に至っては言葉を一言も発することなく、取材エリアを早足で通過していった。

 ただこの経験を無にしてはいけない。指揮官は「何かが足りなかったというより、チームの現状として積み上げていくものが不足している。相手どうこうより、ウチらしく進歩していくしかないと思っている」と話す。

 PKで反撃ののろしを上げるゴールを奪ったFW木戸口蒼大(2年)も、「(先輩からは)来年戻ってこいよって言われた。次はもっと落ち着いてできると思う」と来年度のリベンジを誓った。

(取材・文 児玉幸洋)▼関連リンク
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