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[選手権]高校選抜、年代別代表、J練習参加・・・怒涛の日々経て迎える2度目の選手権へ、京都橘FW岩崎「とにかく、暴れたい」

ゲキサカ / 2015年12月31日 7時1分

 第94回全国高校サッカー選手権が30日、東京・駒沢陸上競技場で開幕した。3年生にとっては高校生活最後の戦い。思いを表現するかのように、底力を発揮する3年生に後押しされた下級生たちのプレーにも注目だ。特に京都橘高(京都)のU-18日本代表FW岩崎悠人は2年生ながら今大会最注目選手のひとり。1年生ながら印象的なプレーを披露した昨年度の大会をきっかけに日本高校選抜、U-17日本代表、U-18日本代表に相次いで選出され、Jクラブが早くも争奪戦を繰り広げるまでの存在になった。その岩崎はチームの全国制覇と個人の得点王を目標に2度目の選手権に臨む。

 30日の開会式に参加した岩崎は「去年に比べて落ち着いた感じというか、楽しみです」と穏やかな表情。自身が「怒涛の1年だった」と振り返る15年は年代別代表の合宿や遠征、Jクラブへの練習参加など非常に多忙な一年だった。だが、選手権予選後は落ち着いてチームで調整。それまでの慌ただしい日々は、チームがどのような状況なのか分からないほどだったというが、仲間たちと過ごす時間が増えて安心した気持ちで選手権を迎えることができている。

 開幕間近の心境についての問いに対しては、表情を引き締め「とにかく、暴れたいです」と一言。昨年度の選手権ではそのスピード、前線でのハードワークなど持ち味を発揮したが、無得点に終わった。だが、チームの絶対的なエースとなった今年は京都府予選の全5試合でゴール。雨中の決勝でもスルーパスに反応すると、強靭な足腰とスピードによってDFのチャージを振り切り、さらにGKもかわして先制ゴールを沈めている。「去年は全国で得点できなかったので、今年は取りたいなと思います。相手の背後に抜けるスピードだったり、回数だったり、どこにでも顔を出すのが特長なので、運動量を増やして、ボールを触る回数を増やしていきたいです」。持ち味を発揮するだけでなく、今年はゴールにこだわる。

 ただ、全てを自分で背負い込むことはしない。12年度大会得点王で京都橘OBの名古屋FW小屋松知哉から受けたアドバイスは仲間を信頼すること。「ボクが引っ張っていかなければいけないと思いますし、でもそれが強くなっちゃうと逆効果になってしまうので、仲間を信頼しながらやっていきたいです」。ピッチの11人、そして京都橘というチームとともに目標を達成する。

 まずはプリンスリーグ東北王者の強豪・尚志高(福島)と戦う初戦突破に集中する。「チームとしては全国制覇、個人としては得点王というのを目標にやっていきたいですけど、とにかくまずは初戦に照準合わせてやっていきたいです」。“怪物”候補の2年生ストライカー。チームとともに戦い抜いて、来年ではなく今年、その目標を実現する。
 
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015
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