[MOM1662]各務原MF後藤創(3年)_「不甲斐なかった」主将が突き刺した“恩返し”弾
ゲキサカ / 2016年1月2日 22時7分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 香芝高 0-1 各務原高 浦和駒場]
迷いはなかった。後半14分、右サイドを突破したMF和田遼馬(3年)が送ったクロスはファーサイドへと流れてくる。ボールの落下地点を確認して逆サイドから走り込んだMF後藤創(3年)は、左足ダイレクトボレーで合わせて鮮やかな一撃をゴールネットに突き刺した。「トラップは考えていませんでした。当たった瞬間にミートできたと感じたので、決まったと思いました」。この得点が決勝点となり、チームは初の3回戦へと駒を進めた。
初戦の佐賀北戦を「不甲斐ないプレーばかりしていた」と振り返った後藤。「ボールを受けても奪われる回数が多かったし、そこからピンチになる場面も多かったです。チームに迷惑を掛けてしまいました」。だからこそ、チームを救う一撃に「チームに恩返しという形でゴールできたのは良かったと思います」と安堵の表情を見せた。背番号10の価値あるゴールを梅野剛監督も称賛する。「彼の素晴らしいところは迷いなくシュートを打てるところなので、それが結果につながって、より次の試合に自信を持ってくれればと思います」。
エースナンバーを背負うだけでなく、チームキャプテンを任される後藤だが、ゲームキャプテンはDF吉永翼(3年)が務めるため、キャプテンマークを巻いて試合に臨むことはない。「僕はゲームに入ると熱くなってしまうし、周りが見えなくなってしまうので、それを察して監督が考えてくれたと思います」と苦笑しつつも、「あまり喋るのが得意ではないので、背中で」とこの1年間、先頭に立ってチームを引っ張ってきた。
そして、自らのゴールでチームを初の3回戦へと導く。「2個上の先輩たちがすごい強かったのですが、そのチームも全国に行けませんでした。自分たちが全国に来れて、ここまで来ているというのは自信につながるし、自信を持っていいと思います」と胸を張って答えた。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 折戸岳彦)▼関連リンク
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