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全日本を牽引する、新チームのキャプテン務めた阪南大MF重廣の変化と覚悟

ゲキサカ / 2016年3月10日 15時53分

全日本を牽引する、新チームのキャプテン務めた阪南大MF重廣の変化と覚悟

[3.6 デンソーカップチャレンジ宮崎大会5・6位決定戦 全日本3-2関東B]

 今までに無い大役にめげそうなときもあった。それでも責任を持ってやりとげた今は、「楽しい大会でした」と笑顔で言い切る。MF重廣卓也(阪南大2年=広島皆実高)は全日本大学選抜の主将として、ピッチ内外で役割を全うした。

 銅メダルを獲得した昨年度のユニバーシアード競技大会。重廣は2年生でただ一人、ユニバーシアード日本代表(全日本大学選抜)メンバー入りを果たしていた。当初は「知ってる人もほとんどいないし、アウェーで辛いです」とこぼしていたが、徐々に先輩たちと打ち解けると、チームへ馴染み、戦力となった。

 そして今年に入って結成された2017年のユニバーシアードを見据えた全日本大学選抜。1・2年生を中心に編成されるなか、重廣は“ただ一人の前回大会経験者”に加え、“主将”という立場を任された。

 宮崎合宿2日目の2月16日、全日本の宮崎純一監督(青山学院大)から呼び出され、「今回のキャプテンはシゲでいくから」と伝えられた。しかし、その後にチームスタッフが選手たちを前に“キャプテンは重廣”と明言することはなく、「自分から“俺がキャプテン”とは言いにくいし、キャプテン誰なの?と言われる度にどうしようかと思ってました」と笑う。

 それでも、デンチャレ開幕前日のミーティングで、指揮官が「シゲでいく」と発表。晴れて“公認”の主将として、大会へ臨むことになった。

 しかし、待っていたのは厳しい船出だった。初戦となった北海道・東北選抜戦。先発した重廣は3-0の後半33分に交代。するとチームは重廣の交代から1分後に1点を返されると、立て続けに失点。攻守に渡る舵取り役を失い、相手の勢いに呑まれると、3-3に追いつかれ、PK戦の末にPK4-5で敗れた。重廣は「途中で交代したとか、自分がいない時間の失点とかは関係なく、出ている時間帯にもっとやるべきことがあった」と悔やむ。

 今回の選抜チームは選手たちの自主性を重視しており、ミーティングもスタッフが仕切ることはない。敗戦後の夜にも、選手主体のミーティングは行われた。「これまでは試合に負けたら何も喋らないで黙るタイプだった」という重廣だが、「キャプテンだから少し無理をするような部分はあったんですけど、責任を感じていたのでやりきることにして、話しました」と明かす。

 そんな場では挙手制のなか、ほぼ全員が発言。それぞれが全日本大学選抜への熱い思いを口にし、大学代表としてあるべき姿を語りあった。一丸となったチームは続く順位決定戦と5・6位決定戦に連勝。重廣も2連連続フル出場し、大会を2勝1敗で締めくくった。大会を終えた選手たちは「ミーティングで共通意識が生まれた」と声を揃える。

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