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[関東大会]終了間際の決勝弾。日本一を狙う駒澤大高が、まず関東を初制覇

ゲキサカ / 2016年6月7日 18時16分

[関東大会]終了間際の決勝弾。日本一を狙う駒澤大高が、まず関東を初制覇

[6.6 関東高校大会決勝 八千代高 0-1 駒澤大高 ゼットエーオリプリスタジアム]

 劇的というほかない幕切れだった。第59回関東高校サッカー大会決勝戦(ゼットエーオリプリスタジアム)。東京代表・駒澤大高と千葉代表・八千代高の一戦は0-0のまま後半アディショナルタイムを迎えていた。「正直、延長も考えていた」と振り返ったのは駒大高MF服部正也だが、彼に限った話ではないだろう。だが、最後に巡ってきたCKのチャンスを生かした駒大高が、1-0で八千代を下して初めて関東の頂点に立つこととなった。

 ゲーム内容としては立ち上がりから良く言えば“ファイナルらしい”手堅い試合展開となった。双方共にリスクを避けてのロングボールが目立ち、機能的にボールが動くシーンはほとんど観られない。背景の一つは決勝という場に対する心理面に加えて、「思っていた以上に動けなかった」(駒大高・大野祥司監督)という体力面だろう。3日で3試合をこなす大会の3戦目。疲労感が残っていたのは無理もない。特に前半の駒大高は攻撃がまるで形にならず、記録したシュートはわずかに1本だった。対する八千代は試合を通じて流れの中からチャンスを作られることはほとんどなく、公式戦で失点ゼロを続けてきたのも納得の統率された守備の強さは存分に見せ付けた。ただ、攻撃面では最後まで噛み合うことがなく、チャンスらしいチャンスをほとんど作ることができなかった。

 後半、「ハーフタイムに監督からゲキをもらった」(服部)という駒大は、後半から本来の球際への激しさも徐々に戻り、八千代を押し込み始める。シンプルに前線を狙う攻撃からセカンドボールを回収しての二次攻撃という“らしさ”も出てきた。セットプレーからのチャンスが自然と増えていく流れの中で迎えたアディショナルタイムに得点が生まれたのは、偶然ではない。DF長井虎之介のCKをファーでDF村上哲が頭で折り返すと、そこに待っていたのは服部。「無我夢中で」伸ばした足がボールを捉え、決勝点が生まれた。

 守ってもDF佐藤瑤大、高橋勇夢ら昨年のレギュラーがズラリと残るバックラインが八千代の攻撃をゼロ封。1年生DF齋藤我空が負傷欠場のDF西田直也の穴をきっちり埋めたのも大きく、後半は八千代のシュートを0本に抑え、1-0での完封勝利で初めての関東大会優勝を決めた。

 試合後、大野監督は「5人もレギュラーが(負傷で)いない中で、ここまでやってくれるとは」と選手たちを称えつつ、その要因として「(高校サッカー選手権の)ベスト8で、選手たちの意識が変わった」ことを挙げた。「練習の雰囲気から変わった」(服部)そうで、目指すべきステージと意識する目標が変わったことで、自然と目線が高くなったことが、全体の底上げにつながった。「以前は東京都で勝つことが目標だった」(大野監督)が、いまは違う。「(関東優勝で)満足なんてことは絶対にないです」と佐藤が断じたように、チームが掲げるターゲットは、あくまで全国舞台である。駒大高サッカー部にとっての関東制覇は、「手が届かないところじゃない、日本一という目標を(部として)本気で作って行く」(大野監督)ための第一歩という言い方もできそうだ。

(取材・文 川端暁彦)▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2016

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