[クラブユース選手権(U-15)_MOM]清水ジュニアユースFW青島太一(3年)_流血のMVP!勝負を決めた一撃
ゲキサカ / 2016年8月25日 18時32分
[中学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.24 日本クラブユース選手権(U-15)決勝 JFAアカデミー福島U15 0-2 清水ジュニアユース 帯広の森陸上競技場]
勝負の分かれ目が後半の立ち上がりにあったことは論を待たないだろう。日本クラブユース選手権(U-15)、JFAアカデミー福島U18と清水エスパルスジュニアユースの静岡対決になった決勝戦は、0-1の清水リードで折り返しを迎えていた。
「相手の攻撃がガンガン来るとは思っていた」。そう言った清水FW青島太一を含めて、立ち上がりの劣勢は想定内だったはず。ただ、岩下潤監督は「受け身になるな」と指示。前に出てくる相手に対して、その裏を突くことをイメージさせて後半に入った。
後半2分、その想定した通りの速攻を完遂したのは清水が誇る2トップだった。青島太のパスを受けたFW山崎綾介が巧みなステップとコース取りでボールを運ぶと、その間に青島太が相手ディフェンスラインの裏を目指して走り込む。ピタリと合ったスルーパスをファーストタッチで狙いどおりのところに置くと、「あとは決めるだけだった」(青島太)。
もっとも、「だけ」と言うほど簡単なシュートではない。飛び出してきた大会屈指の守護神、JFAアカデミーの山本伊織の動きを見ながらのフィニッシュ。「GKは見えていた。逆をつけた」と胸を張ったシュートがゴールネットを揺らした。後半の反撃を期していたJFAアカデミーの出鼻をくじくゴールで、試合の流れは決定的なものになった。
この試合の青島太は、前半に顔面裂傷で出血するというアクシデントにも襲われていたが、「痛かったし、(今も)痛いです」と言いつつ、パフォーマンスは落とさなかった。「息が入ってこなくて呼吸が難しくて、(テープの影響で)動きづらかった」と言いつつ、守備でも奮闘しながらフル出場。見事、優勝に貢献してみせた。
動き出しとこぼれ球への反応など「ゴールへの嗅覚」を参考にしているというウルグアイ代表FWスアレスのように泥臭く抜け目なく、そして確かな技術で大会通算6得点(ランク2位タイ)。チーム内得点王となってMVPにも選出されたストライカーは「みんなのおかげなので」と謙遜しつつ、「優勝は一人ひとりがチームのための仕事をこなした結果。みんなが人任せにせずにやり続けた」と、自分のチームについては誇らしげに語ってくれた。
(取材・文 川端暁彦)▼関連リンク
【特設ページ】第31回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会
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