「東京五輪への推薦状」第26回:00ジャパンに挑戦する“武器”、「目」を持つパサー、西武台MF大塚悠平
ゲキサカ / 2016年9月30日 20時28分
2020年東京五輪まであと4年。東京五輪男子サッカー競技への出場資格を持つ1997年生まれ以降の「東京五輪世代」において、代表未招集の注目選手たちをピックアップ
9月29日、U-16日本代表“00ジャパン”のアジアでの戦いは幕を閉じたが、それは世代としての活動の終幕を意味するわけではない。ここから新たに始まるのは、U-17ワールドカップ、世界大会へ向かう戦いである。
森山佳郎監督は「まだ出てきていない選手がきっと日本のどこかにいるはず」と以前から語っており、試合後にも「これまで試せなかった新しい選手たちを試していきたい。どんどん出てきてほしい」と積極的に新戦力をテストしていく考えを明らかにした。
対象となる2000年以降に生まれた選手の多くは現高校1年生に相当する。後に日本代表になるような選手でも、この段階ではまだ埋もれていたという例は特に珍しくもない。たとえば大島僚太は、静岡学園高に在籍した3年間、一度も日の丸を付けることのなかった選手である。
その大島も出場していた関東・静岡U-16ルーキーリーグへ、AFC U-16選手権出発前に「第2の大島」を探しに行ってきた。そもそも私が大島を初めて観たのもこの大会だったので、そういう縁がまたあるかもしれないという期待はあった。Aチームに絡んでいる選手もいれば、まだ1年生チームでもがいている選手もいる。いろいろな選手が混在する中で、何人かの選手が目に付いた。その中でも、ちょっと違う存在感を持っていたのが、西武台高のボランチ、大塚悠平である
印象的なのは、その「目」と「パス」だった。「運び方も蹴り方もいい。空間把握、状況把握の能力は図抜けている」と黒岩宏明コーチからも認められる、スペースを見付ける能力は別格。正確なスルーパスやロビングのボールをそこへ通して、攻撃の起点となり続けていた。「ボールの展開とかイメージして蹴っている。パスは感覚。あの辺にスペースあるんだろうな、とか。いつもの感じです」と本人は事も無げに言うが、なかなか出せないパスを2本、3本と立て続けに通して違いを作った。
恐らく「深視力」と呼ばれる距離感を把握する力があるのだろう。30、40m超のロングパスでもピタリとターゲットに落とす感覚は、キックの精度はもちろんのことながら、目の良さがなければ実現しない。森山監督は「“武器”のない選手はプロの世界で戦えない」と常日ごろから強調しているのだが、その意味で大塚の“武器”は明確だった。
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