1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

[Jユースカップ]水戸ユース、堅陣揺るがず。緑の名門を「プランどおり」に2-0撃破

ゲキサカ / 2016年10月11日 7時46分

[Jユースカップ]水戸ユース、堅陣揺るがず。緑の名門を「プランどおり」に2-0撃破

[10.10 Jユースカップ1回戦 東京Vユース 0-2 水戸ユース ヴェルディグラウンド]

 10月10日、2016Jユースカップ 第24回Jリーグユース選手権大会1回戦が全国各地で行われた。東京都のよみうりランド施設内にあるヴェルディグラウンドでは、東京ヴェルディユースと水戸ホーリーホックユースが対戦。3度目の優勝を狙う名門・東京Vが優位と観られた試合だったが、水戸が粘り強い戦いぶりで2-0と完封勝利。2回戦へと駒を進めた。

 水戸のゲームプランはシンプルだった。「相手に持たれるのは想定内」と各選手が口をそろえたようにポゼッションで負けることについては割り切りつつ、「サイドは空けておいて、真ん中だけ絞る」(DF金塚海)ことを徹底。「東京Vは絶対に真ん中、真ん中へと来るチーム」(MF金井亮太)という分析を踏まえて、あえてサイドは捨てて中央を固めた。東京Vに大外のスペースを使われても、釣られて守備を広げることはしない。高さで勝負してくるチームではないと踏んで、あくまで中央を固め続けた。

「プランどおり。思った通りの展開だった」とクラブOBの樹森大介監督が振り返ったように、この策はハマっていた。サイドについては「後手に回っても問題ない」としながら、「中央のワンツーで入ってくるところ」(同監督)だけは絶対に消し続けた。前半はU-17日本代表MF藤本寛也を軸に攻める東京Vに対して軽く70%を超えるであろうポゼッションを許したはずだが、冷やっとした場面はわずかに1度。MF瀧田隆希が「チーム全員での守備ができていた」と胸を張ったとおりの内容だった。

 もちろん、守っているだけでは勝機もない。ただ、前半の守備での自信は、自然と攻撃への意欲も高めてもいた。「『思いっきり打っていこう』という話はしていた」という樹森監督の言葉を実践したことがスコアをも動かす。後半の12分、中央でボールを持った水戸のエースFW中川洋介が包囲されて潰されるが、「何とか足を残した」ことでボールが繋がる。この流れから金井が右サイドへと展開。受けた瀧田は前への勢いそのままにミドルシュート。「そこで打つのかよ!?」(DF出口宙呂)と味方も驚いたトライは、しかし大方の予想に反して結実する。相手GKのニアを破った弾道は、見事にゴールイン。ミラクルショットで歓喜の輪が生まれた。

 こうなると試合は完全に水戸ペース。後半31分にも中川にGKと1対1の決定機が訪れるなど、焦りの見える東京Vに対しての速攻が冴える。そして迎えた35分だった。相手のクリアボールをDF村山璃空が拾った流れから、交代出場のMF蕎麥田龍也が絶妙のスルーパス。攻め残っていたDF出口が裏を取っての冷静なシュートを流し込み、2-0と点差を広げた。「ファーストタッチが完璧にいったし、ホントにパスが良かった」と笑顔で振り返ったこのゴールで、ほぼ勝負は決まった。

 何とか1点を返そうとギアを上げる東京Vが猛攻を仕掛けるが、40分に訪れた最大の決定機もFW大久保智明のシュートは至近距離で水戸GK尾村航がビッグセーブ。スコアは2-0から最後まで動かず、明快な戦術の下で全員がハードワークを見せた水戸が見事に勝利。広島ユースの待つ2回戦へと勝ち残ることとなった。

「全体にモチベーションはすごく高かった」(出口)という気持ちの入ったプレーを貫徹した試合。「僕らは県リーグなので、強いチームを倒すと気持ちがいいし、やり甲斐もある。次の広島戦もチャレンジャーとしてやりたい」(金塚)と、早くも2週間後に行われる2回戦へ向けて闘志を燃やしていた。

(取材・文 川端暁彦)▼関連リンク
2016Jユースカップ特集ページ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください