「これからが楽しみな選手」“塩谷2世”広島DF野上結貴がJ1初先発で存在感
ゲキサカ / 2016年10月22日 23時40分
[10.22 J1第2ステージ第15節 川崎F2-0広島 等々力]
J1初先発で、その能力を見せつけた。サンフレッチェ広島のDF野上結貴は3バックの左に入り、堅守で存在感を発揮。DF千葉和彦とDF水本裕貴が体調不良で欠場する中、前日練習で急きょスタメンが告げられたが、「そこはベンチにいる人、(試合に)出ていない人の役割。いつでも準備はしている」と動じなかった。
今年7月、J2横浜FCから完全移籍で広島に加入。3年半を過ごした横浜FCでは入団早々にレギュラーを獲得し、25歳にしてJ2通算130試合出場のキャリアを持つ。広島移籍後はここまで途中出場1試合にとどまっていたが、チームの緊急事態に冷静に対処した。
「1対1を粘り強くできるのが自分の持ち味。攻撃でもシンプルにつなげた。練習でやっていることをしっかり出せてよかった」。身体を張ったシュートブロックなど、1対1の局面、空中戦でも強さを見せた。前半の被シュート数はわずか2本。粘り強いディフェンスで相手にフィニッシュまで持ち込ませなかった。
右からDF塩谷司、DF森崎和幸、野上と並んだ最終ライン。塩谷が「あのメンバーで後ろ3枚をやるのは初めてだった。野上が(3バックの)左をやっているのも初めて見たし、カズさん(森崎和幸)が真ん中をやるのも久々」という“急造3バック”だったが、「でもやりやすかったし、すごくよかったと思う。失点するまではうまく守れていた」と、後半39分にミドルシュートで先制を許すまでピンチらしいピンチはなかった。
野上の入団会見で広島の足立修強化部長は「彼の技術、フィジカルの強さをもってすれば、塩谷のように上のステップを狙える選手ではないかと見越している」と、“塩谷2世”としての期待も寄せていた。J2水戸から広島に加入し、日本代表まで駆け上がった塩谷の背中を追う野上。塩谷自身、そんな後輩のプレーについて「ヘディングでも(小林)悠くんにほとんど勝っていた。一緒にやっていて安心するし、これからが楽しみな選手の一人だと思う」と、そのポテンシャルに太鼓判を押していた。
(取材・文 佐藤亜希子)
●[J1]第2ステージ第15節 スコア速報
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