U-20W杯へ向けた生存競争の第一歩、日本は準決勝で10人を入れ替え。廣末、町田、初瀬らが先発へ
ゲキサカ / 2016年10月27日 7時27分
10月26日、AFC U-19選手権に参加中のU-19日本代表は翌日の準決勝・ベトナム戦に向けた前日練習を実施した。世界切符獲得を決めた準々決勝から中2日、日本は先発メンバーを刷新してこの試合に臨むこととなりそうだ。
もともと厳しい日程の大会の上、世界大会出場という一つの目標を達成した直後となる準決勝はフィジカル面でもメンタル面でも位置づけが難しい。過去の大会ではこのステージから極端にパフォーマンスを落とす国もあった。先月にインドで行われたAFC U-16選手権でも、日本チームはやはり準決勝へ持っていく心理面の準備に苦しんだ部分がある。内山篤監督は「コンディションの問題もある」と率直に認めた上で、「(選ばれた選手は)試合をするために来ていますから、なにも問題はない」とメンバーの入れ替えを示唆した。
フォーメーション練習とその後の10対10の紅白戦から推測されるメンバーは、GK廣末陸(青森山田高)、DFは右から岩田智輝(大分)、板倉滉(川崎F)、町田浩樹(鹿島)、初瀬亮(G大阪)、ボランチは原輝綺(市立船橋高)と市丸瑞希(G大阪)、両翼には右に遠藤渓太(横浜FM)、左に長沼洋一(広島)が入り、2トップは中村駿太(柏U-18)と岸本武流(C大阪)という組み合わせになりそうだ。
第1戦に先発したものの、その後はベンチスタートとなっている岸本は「早く試合がしたい。試合に飢えまくっていますし、自分も燃えまくっています」と意欲満々。初出場となる町田も「みんな『やってやろうぜ!』という気持ちになっている」と前向きに語り、ここまでフラストレーションもあった控え組がこの一戦に懸ける気持ちがひしひしと伝わってきた。
試合前々日の練習では準々決勝でベンチスタートとなった選手たちを集めて2対2というバチバチとした接触プレーが頻発するトレーニングも実施。実戦の感覚が薄くなっている選手たちにそれを取り戻させるような意図も見えた。
ベトナムは「個々のテクニックもありますし、狭い局面で人数をかけてからサイドを変えてくる」(内山監督)チーム。「日本と似ている部分がある」と岸本が言うように、異質なスタイルだった中東勢よりもやりやすい部分はある。「前からうまくハメて、(カウンターで)攻められれば」というイメージも持ちやすい。問題はむしろ心理面だろう。板倉、町田、廣末といった完全に初出場の選手もいるだけに、特に立ち上がりは難しいことになる可能性もある。主軸選手がピッチに不在の中で、リーダーシップを取る選手が出てくることを期待したい。
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