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「少し蛍に似ている」ハリルの“隠し玉”ブルガリアの加藤がサプライズ選出

ゲキサカ / 2017年6月2日 22時44分

日本代表に初選出されたMF加藤恒平(写真はポーランド1部のポドベスキジェ・ビェルスコ・ビャワ所属時のもの)

 ブルガリアの秘密兵器がサプライズ選出だ。27歳のMF加藤恒平(PECベロエ・スタラ・ザゴラ)がA代表初招集。バヒド・ハリルホジッチ監督は昨年9月の会見でも「ブルガリアのカトウ選手も見てきた」と追跡中であることを明かしていたが、約1年間の視察を経てついに招集に踏み切った。

 ハリルホジッチ監督自身はまだ加藤と接触していないようだが、代表スタッフを現地に4度派遣。球際の強さ、ボール奪取能力を評価し、「ボールを奪う人という役割」で抜擢した。「私の目で直接見て、彼の能力を判断したいということ。すぐにプレーさせる予定ではない。まず知りたい」。無名の欧州組に強い興味を示す指揮官はMF山口蛍と対比し、加藤のプレースタイルを説明した。

「少し(山口)蛍に似ている。アグレッシブで、いい組み立ても持っている。守備の修正役も担える選手。良いパスを持っているのでもう少し攻撃的に行ける可能性もある。蛍よりはパワーがないかもしれない」。デュエルで強さを発揮するボランチであり、山口よりも攻撃能力が高いタイプとし、「予測とアグレッシブがかなりレベルの高い選手」と紹介した。

 イラク戦が行われるイラン・テヘランのPASスタジアムはピッチ状態が良くないことが予想される。「短いパス中心の組み立てができない。空中戦、ロングボールが多くなると予想している。その空中戦に勝つ想定、セカンドボールに勝つ想定をしないといけない」。ロングボールの競り合い、セカンドボールの回収、空中戦やフィジカルに強さを発揮する選手が必要だと踏んでいるようだ。

「戦いが大好きで、ボールを奪うのが大好きな選手が必要になる」。その筆頭格がMF今野泰幸だが、まだ実戦復帰を果たせていない。加藤について「すぐにプレーさせるというわけではない。お互いを理解する時間が必要になる」と前置きしながらも、「今野がどうなるかまだ分からない。もしかしたらこのような選手が必要になってくるかもしれない。奪うところでアグレッシブさを持って戦える人間が彼だ」と、有事には出番が訪れる可能性も示唆した。

(取材・文 佐藤亜希子)
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