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市立長野、昨年の悔しさバネに鹿島学園を振り切り総体初勝利!

ゲキサカ / 2017年7月30日 0時45分

市立長野高が総体初勝利(写真協力=高校サッカー年鑑)

[7.29 全国高校総体1回戦 市立長野高2-1鹿島学園高 みやぎ生協めぐみ野サッカーグラウンドB]

 平成29年度全国高校総体「はばたけ世界へ 南東北総体2017」サッカー競技(宮城)1回戦。みやぎ生協めぐみ野サッカーグラウンドBでの雨中の第1試合は、昨年に続き2年連続2度目の出場となる市立長野高(長野)と、こちらも2年連続の出場となる(7度目)鹿島学園高(茨城)が対戦。雨中の試合は後半に動き、リードを奪った市立長野が鹿島学園の追い上げをしのぎ、嬉しい総体初出場初勝利を記録した。

 嬉しい勝利の結果も、市立長野の芦田徹監督は渋い顔だ。「昨年初めて出場して全国を経験して。今年は出るだけでは意味がないと。一つ勝つのが大きなタスクでした。どういうゲームでも勝たないといけない、そこは粘り強くよくやったと思います。でも、終わってみれば、もっといいゲームをしたかった」。

 もっとできる手応えがあった。だが、そこまで思いきれなかった。シュート数は鹿島学園の6本に対して3本。それで2得点は評価すべきだが、監督からすると「自分たちでリズムをつかめなかった」印象の方が強かった。

 前半序盤は鹿島学園ペース。「スリッピーなグラウンドに加え鹿島学園さんはしっかり連動した守備をしてくる。その点でボールの受け手がこわがってしまい、サポートが限定的になることでテンポが悪くなった」(芦田監督)

 もっとも、この立ち上がりには伏線があった。昨年の総体、初戦で市立長野は瀬戸内高(広島)に1-5で大敗した。前半7分に先制されリズムを崩した経験が動きを慎重にさせた。「だからゲームの入り方、時間の経過も気にしていました。でも、ベンチから見ている限りでは、中盤は渡り合えないことはないと感じていて。そこを選手たち自身でジャッジできず『0失点でいけているからOK』としているところがあった。難しいところなのですが」(芦屋監督)。試合前に前半は「0-0で終わってこよう」と話していた。その言葉に引っ張られ、アグレッシブさが消えていた。

 ハーフタイムでその点を指摘した後半、試合が動く。後半20分、右サイドのMF小林恭矢(3年)にボールが出る、このセンタリングを、Jリーグ湘南入りが内定しているエースFW新井光(3年)が合わせて先制。6分後には新井が蹴った左CKのこぼれ球をDF稲葉宏貴(3年)が頭で押し込んでリードを2点に広げる。

 前半は長短織り交ぜたパスでピッチを広く使い、MF深貝陸(3年)の積極的なミドルシュートもありと、レンジが広い攻撃を組み立てていた鹿島学園。失点後から攻勢を強める。後半33分、MF飯塚寿輝也(3年)ヘディングシュートのこぼれ球を自ら押し込み1点を返す。だがもう1点を取り戻すまでには至らなかった。

「最初はリスクを抑えるやり方から切り替えができなかった。相手を見て自分たちで判断する要素が少なかった。そこが全国大会の難しさで、もっと鍛えないとこういう舞台では力を発揮できないと痛感しました」と芦田監督。初勝利にもどこか悔しさがにじんでいたが、昨年と違うのは、総体でやりたいサッカーを披露できるチャンスがまだあるということ。

 初出場から初勝利へ。初勝利から理想のサッカーの披露へ。一歩ずつ、着実に歴史を刻む市立長野は7月30日、松島運動公園多目的運動広場で立正大淞南高(島根)と第2回戦を行う。

(取材・文 伊藤亮)●【特設】高校総体2017

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