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神村学園、済美から4発快勝も引き締め忘れず

ゲキサカ / 2017年7月30日 1時39分

神村学園高が4-1で初戦突破(写真協力=高校サッカー年鑑)

[7.29 全国高校総体1回戦 済美高1-4神村学園高 みやぎ生協めぐみ野サッカーグラウンドA]

 平成29年度全国高校総体「はばたけ世界へ 南東北総体2017」サッカー競技(宮城)1回戦。みやぎ生協めぐみ野サッカーグラウンドA第2試合は、10年ぶり4度目の出場となる済美高(愛媛)と、6年ぶり4度目の出場となる神村学園高(鹿児島)が対戦。序盤からコンスタントに加点した神村学園が済美の反撃を1点に抑え勝利した。

 前半6分、キックオフから攻勢だった神村学園が先制点という結果に結びつける。左サイドのMF原田啓史(3年)から中央でボールを受けたMF高橋大悟(3年)がわずかなタメを作って縦パス。これを再び受けた原田が切り返して放ったシュートが決まった。

 神村学園は前半27分にもゴール前中央に進出したFW大山尚一(3年)がヒールで落としたボールを高橋がフリーで決め追加点。リードを広げた勢いは後半に入っても持続し、後半3分には左サイドからFW田畑拓武(3年)のセンタリングを高橋がスルー。右でフリーで待ち構えていたFW中上黎士(3年)がシュートを決め3-0。済美が気持ちを切り替えて反撃に出ようとする出鼻を挫いた。さらに後半12分、DF中矢大地(2年)が一発レッド。10人での戦いを余儀なくされる。

 神村学園の圧力に耐える時間帯が続いた済美だったが意地を見せる。後半29分、DF鈴木高太(3年)が果敢なドリブル突破からシュート。これは神村学園GK冨吉優斗(3年)の好セーブに阻まれるが、その後のCKを再び鈴木が、今度は頭でねじ込み1点を返した。

 結局後半終了間際の38分にも高橋が技ありループを決め、4-1で終了したこの試合。試合後、神村学園の有村圭一郎監督はあいさつの後、選手たちを一度ロッカーに集め、「鹿児島に帰れ」といったという。

「チャンスの場面で幾度もシュートをカルく外して。うまくいかない日なら、守備を一生懸命やるとか、やれることは他にもあるのに…。自分たちにできる、できないことを冬の選手権に向けて学ぶ場として、ここで臆病になってもしょうがない。中途半端にやっていては収穫はない。やっと(全国に)出てきたわけですから…」

 この試合、神村学園が放ったシュートは17本。その内、リードを広げた後でも決定機といっていい形がかなりの数あった。それを決めきらない、どこか弛緩した空気が「許せない」(有村監督)というのだ。これには理由がある。ここ数年、全国の舞台から遠ざかっていた神村学園。その悔しさを晴らすチャンスがこの総体だった。

「うちは小柄な選手が多くて、ロースコアで競っていると大柄なチームには放り込まれてやられてしまう。だからこそ、チャンスをきっちり決めることは追求していかないといけない。今日外したように、一つのチャンスをふいにすることで選手権に出れるか出れないか、が決まってくる。それは何回も経験してきて分かっていること。うちのスタイルなら当たり前に追求していくべきことなんです」

 何度も悔しい思いをしてきて、でもまだ悔しさを糧にしきれていない。そのことが不甲斐なかった。大勝にも関わらず今一度気を引き締めた神村学園。7月30日は松島フットボールセンターピッチ2で関東第一高(東京1)と2回戦を行う。そこに本来の姿はあるのか、注目だ。

(取材・文 伊藤亮)●【特設】高校総体2017

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