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王者市船、夏の連覇に届かずも…冬の覇権奪還に収穫あり

ゲキサカ / 2017年8月3日 21時40分

3年連続決勝進出はならず。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.3 総体準決勝 日大藤沢高 1-1(PK5-3)市立船橋高 みやぎ生協めぐみ野サッカー場Aグラウンド]

 夏の王者・市立船橋高の連覇の夢は潰えた――。前年王者は、初戦となった2回戦で東海大熊本星翔高に3-0、3回戦で阪南大高に2-1、準々決勝も関東一高に2-1と、勝負強く順当に3年連続の準決勝まで駒を進めてきたが、日大藤沢高との準決勝は右SB吉田歩未(3年)、MF平川孟人(3年)を負傷で、今大会4得点のエースFW福元友哉(3年)を出場停止で欠く苦しい戦いとなった。

 開始直後こそ日大藤沢高がアグレッシブな守備からリズムを作るが、5分も過ぎると市立船橋がポゼッションを高め、優位にゲームを展開する。千葉内定の左SB杉山弾斗主将(3年)の高速クロス、右SB畑大雅(1年)の鋭い縦への突破など、果敢に攻めるが決定機は作れずに前半を終える。

「サイドにスペースは多くあったので、無理に中に急ぐ必要はなかった。後ろから関わる選手を増やしていけば」(市立船橋・朝岡隆蔵監督)と、修正点を伝え後半を迎えるが、「相手も(前から奪いに)来なかったので、メリハリのないゲームになってしまった」。

 市立船橋がポゼッションを高めながら得点機を伺うも膠着状態が続くが、後半23分、この試合唯一のCKから途中交代で出場したFW郡司篤也(2年)が先制点を決める。ゴール前で一度はクリアされるも、ペナルティエリア内にこぼれてきたボールを振り向きざまに右足で振り抜く豪快なゴール。それでも、「あまりうちのペースになりきらなかった。もっとサイドチェンジしたり、手立てがほしかった」(朝岡監督)というように、2点目を奪いきれなかったことが、アディショナルタイムに悲劇的な同点弾を生んでしまう。

「3回戦、準々決勝と、2点先制してから押し込まれて1点取られている。甘い部分を改善できなかった」(杉山主将)。課題の甘さが出た市立船橋はPK戦の末に敗退。3年連続の決勝進出を果たすことはできなかった。

 それでも収穫は少なくなかった。全国舞台のトーナメントで4試合を経験し、大会前からの課題であった「個でボールを奪う力」は、すぐに改善されなくてもグループで奪うやり方が整理されてきた。エースFW福元は、ゴールという結果で「自信を持った」(朝岡監督)のではないか。大会期間中から、再三「まだまだ甘い」と言い続けてきた指揮官の言葉の意図は、全国舞台での敗戦でより選手に深く刻み込まれた。「(市立船橋は)負けていいチームじゃない」(杉山主将)。冬の覇権奪還に向け、歩みを止めることはない。

(取材・文 石井健太)●【特設】高校総体2017

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