「本当に感謝します」シャペコエンセ主将も感激、浦和サポが届けた“メッセージ”
ゲキサカ / 2017年8月16日 12時16分
[8.15 スルガ銀行チャンピオンシップ2017 浦和1-0シャペコエンセ 埼玉]
後味の悪い試合終了を迎えていた。スコアレスのまま迎えた後半43分にFWズラタンがPA内でDFグローリに倒されたとして、浦和レッズにPKが与えられる。シャペコエンセの選手たちは抗議を続け、約5分間試合は中断したものの判定は覆らず。このPKをMF阿部勇樹が沈めて、浦和が1-0の勝利を収めた。
試合後、グローリは「PKではありませんでした」と強調。チームを率いるヴィニシウス・ソアレス・エウトロピオ監督が、「ゲームが終わる2分前にPKを取られ、選手の気持ちのコントロールが難しかった」と振り返ったように、試合終了のホイッスルが吹かれてからも判定に納得がいかず。シャペコエンセの選手たちは審判団を囲んで抗議を続けた。しかし、判定が覆らないと分かると、選手たちは悔しさを残しつつも、審判団から離れていく。後味の悪さが残るかと思われた――。
昨年11月、コパ・スダメリカーナ決勝前に悲劇の飛行機墜落事故に遭って多くの選手、スタッフを失い、一時はチーム存続も危ぶまれたシャペコエンセだったが、国内外の多くのクラブのサポートもあり、再建の道を辿っている。
すると、悲劇を乗り越えてきたチームに浦和サポーターから温かなメッセ―ジが届けられる。浦和のゴール裏をシャペコエンセのチームカラーである“緑”に染めると、「世界の舞台でもう一度戦うことを楽しみにしています」とポルトガル語で記した横断幕を掲げた。
これを見た選手たちは浦和のゴール裏へと向かい、感謝を示した。「直接スタンドに向かって感謝しました。あんなにきれいなオマージュ、サポーターの表現は見たことがない。本当に改めて、日本の皆様のおもてなしに感謝します」。PKの判定に納得のいかなかったグローリも、浦和サポーターの力には感動したようだ。
(取材・文 折戸岳彦)
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