[MOM2189]綾羽MF小西謙太朗(3年)_もう一人の注目アタッカーがサイド攻略
ゲキサカ / 2017年8月17日 21時7分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.17 adidas Cup2017福岡GL 綾羽高 4-0 情報科学高 グローバルアリーナ]
関西屈指のアタッカー、綾羽高(滋賀)MF藤田昂陽(3年)にライバル心を抱いているMF小西謙太朗主将(3年)が、この日は藤田を上回るようなパフォーマンスで存在感を示した。
大分の強豪、情報科学高に縦突破を警戒されている中での戦い。だが、「相手が引いてきた時に、自分が縦に行けへんかったら、チームとしても苦しい」という藤田は相手の重心、腰の位置を見て逆を取り、一瞬の加速でサイドを攻略した。
インターハイ滋賀県予選では決勝で近江高の堅守を切り崩せず、0-0からのPK戦の末に敗戦。小西は、ボールが入ると1対2でケアされる中で自分の長所を発揮することができなかった。
綾羽にとって小西と藤田の両翼は生命線だ。自分たちが折られてしまったら、チームの攻め手がなくなってしまう。だからこそ、警戒されていてもそれを打開できるようにならなければならない。
その中で小西は一昨年度の野洲高のエース、MF林雄飛(現阪南大)のプレーを参考にカットインからキックフェイントを入れてもう一つ内側へ持ち込んでシュートを狙うことにもチャレンジ。そのプレーを見た先輩たちからも「(プレースタイルが)変わったな」と言われて手応えを掴んでいるという。
チームの得点力向上を実現しなければならない。この日は後半途中からFWに入り、MF畠山逸基(2年)のラストパスをスライディングシュートでゴールへ押し込んだ。「行動でメッセージをくれる」という岸本幸二監督のFW起用の意図を理解。人任せにするのではなく、自分がチームの得点数を増やす意気込みだ。今大会では対戦相手のコーチが小西の突破力に舌を巻いていたというだけに、このプレーを続けてチームにゴールをもたらす。
小西は昨年からSHのレギュラー。だが、注目を集めていたのは逆サイドでSHを務めていた藤田の方だった。周囲からの評価を聞くたびに感じていた悔しい思い。「昂陽、昂陽と言われるんで。昂陽だけじゃないと思っている」という小西はこの秋と冬、負けないプレーをする気持ちでいる。チーム内のライバルが対戦相手に警戒され、自身のマークが緩むことも活用する考え。「優勝しかない」という選手権予選へ向けてもう一人の強力アタッカーが対戦相手の脅威となる。
(取材・文 吉田太郎)
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