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「守備のビジョンなくして世界で勝つことはできない」流経大柏DF関川、尚志DF馬目が元日本代表DF岩政から学んだ世界で通用するCBになるための“きっかけ”

ゲキサカ / 2017年8月25日 7時30分

 まずは相手の背後から前に出てインターセプト、体勢を崩さず相手の股下から足を出してボールを突くなどをウォーミングアップで行い、そこから2対2のトレーニングへと発展。ファーストディフェンダーとセカンドディフェンダーでの対応の違いについて岩政氏が指導した。岩政氏曰く、「日本では『ボールにもっと行けよ』、『ボールを取りに行く意識が少ない』と言われるが、ボールを取りに行ける状況ではないのに行ってもしょうがない。じゃあ、いつ行けるのかをもっと具体的に把握しなければならない。そのファーストディフェンダーとセカンドディフェンダーとの最低限のルール作り」がまずは大事なのだという。

 つまり、ファーストディフェンダーがボールを持った相手に強くプレッシャーをかけるためには、セカンドディフェンダーが「ボールに行っていい」「縦に行かせるな」などの声掛けやカバーが必要。それによりファーストディフェンダーの対応だけでなく、チームとしての守備の仕方も変わってくる。この部分で岩政氏から指導を受けた関川は、「ちょっと遅れて声を掛けていた。やられそうになってから声を掛けるのではなく、やられる前、対応しているときから声掛けをしなくてはならない」と感じたようだ。

 トレーニングはさらに人数を増やしてより実践的に。6対6で背後にフリーマンを置いたトレーニングでは、チームとして連動した守りに加え、背後を取られないための守備、ビルドアップの立ち位置も求められた。さらにフリーマンをサイドに置き、クロスからの対応も行った。トレーニング中に「どう声を掛けていいか」悩んでいたという馬目は、「体の当て方について(岩政氏から)指摘された。自分でも思っていたところを言われ、そこは改善しなければいけないと思った」と改めて課題が浮き彫りになった。

 トレーニングを終えて2人の質問に答えた岩政氏は、それぞれの印象について、「郁万(関川)はバネがあるし、ヘディングが好きなんだろうと思う。あとはマーキング。特に空中戦のマーキングは好きなんだろうなと感じた。特徴はあると思う」と語り、馬目については「動じないものがある。自分のペースを乱されないというか、攻守において自分のリズムを持っている選手」と評価した。

 今後に向けて岩政氏は、まだまだできていなかった“守備のビジョン”を作るために考え続けろと説く。「ビジョンは一人一人が生み出すしかない。色んな人の守備のやり方を見ながら自分で作り上げていくもの。いずれにしても、まずはその視点を持たないと話にならない。守備にビジョンが必要という視点がなければ、その視点でサッカーを見ない。守備の選手はほとんどボールを扱わない。ずっと守備のビジョンに則ってポジションを取っている。(ビジョンを作るためには)自分で一つの経験をどんどん掘り下げ、考えていくしかない。特効薬はないし、正解もない」と熱くディフェンダー論を語った。

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