ただ一人最終予選フルタイム出場の麻也、初戦でイエロー受けるも「よく粘ったなと」
ゲキサカ / 2017年9月1日 5時27分
[8.31 W杯アジア最終予選 日本2-0オーストラリア 埼玉]
その進化はだれの目にも明確だ。完封勝利に貢献した日本代表DF吉田麻也は「相手のやりたいサッカーをやらせなかった」と堂々と胸を張る。自身にとって2大会連続となるW杯出場が決まり、「今回は予選を通じて苦しい試合が続いた分、うれしさは前回よりも大きい」と喜びをかみしめた。
25歳で出場したブラジルW杯からは立場も変わった。サウサンプトンで主力として経験を積み、たくましく成長。MF長谷部誠の離脱中にはキャプテンマークを巻いてチームを引っ張った。
「立場は変わったけど、今日みたいに若い選手が結果を出してくれたのは日本にとってすごく大切なこと」。前半41分に22歳のFW浅野拓磨が先制点、後半37分には21歳のMF井手口陽介がダメ押しゴールを決め、リオデジャネイロ五輪世代の2人が結果を残した。
チームで唯一、ここまでのW杯アジア最終予選全9試合にフル出場している。ここまでの戦いを振り返り、「毎試合、自分のベストは尽くした。その結果、たくさん試合に出られたのはうれしかった。1試合目にイエローカードもらったので、よく粘ったなと」と笑顔をこぼした。
まさかの黒星スタートとなった昨年9月1日のUAE戦(1-2)で警告を受け、常に出場停止の危険と隣り合わせで戦ってきたが、それ以降、イエローカードを受けることなく守備を統率し、チームも着実に勝ち点を積み上げてきた。
「苦しい状況を乗り越えてこそ成長できる。その中でフェアな競争があるということがさらに成長を促してくれる。僕自身もサウサンプトンですごく感じているので競争はウェルカム」。チーム内の競争激化を歓迎する麻也は「苦しいゲームを何度も乗り越えて強くなった。W杯で勝つためには足りないところがたくさんある。新しいページを開いて、またW杯で勝つためにどうするかを考えていきたい」と、1年後のロシアW杯にも視線を向けた。
(取材・文 佐藤亜希子)
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