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リオ世代の突き上げを喜ぶ長谷部「だれ一人、W杯に行く切符はつかんでない」

ゲキサカ / 2017年9月1日 5時27分

試合後、ガッツポーズを見せるMF長谷部誠

[8.31 W杯アジア最終予選 日本2-0オーストラリア 埼玉]

 6大会連続6回目のW杯出場を告げるホイッスルが鳴り響いた瞬間、日本代表MF長谷部誠(フランクフルト)は両拳を握り締め、力強いガッツポーズを見せた。「勝ててホッとしている。2年間の長い予選には紆余曲折があったけど、最後にこうやって決めることができて非常にうれしい」。キャプテンとしての重責を果たし、その表情には安堵の色が広がった。

 10年南アフリカW杯直前に日本代表のキャプテンに就任し、2大会連続でキャプテンとしてチームをW杯出場に導いた。「年々、プレッシャーは大きくなるし、前回の予選のときは(キャプテンを)任されて時間がない中で、手探りでやっていた。今回はより自分に責任というか、プレッシャーをかけてやっていた。その分、喜びはより大きい」と率直に打ち明けた。

 ホームでの初戦でUAEに敗れるまさかのスタートだった。現行の予選方式となった98年フランスW杯以降、過去5大会のアジア最終予選で初戦が黒星だったチームはすべて予選敗退に終わっていた。この日は過去のW杯予選で勝ったことがなかったオーストラリアを下し、“W杯出場確率0%”という過去のジンクスも打ち破った。

「いろんなジンクスを覆して勝てたことは良かった」。そう喜んだ33歳のキャプテンは「予選を3回経験してきて、精神的にも身体的にも一番苦しい予選だった」と振り返る。3月には右膝を手術。「難しいケガ」を乗り越え、W杯出場を決める大一番に間に合わせた。

 前半は単純なミスも目立ち、「個人のパフォーマンスには反省点が多い。前半は3、4回、ボールを簡単に失う場面があった」と自省。守備でもなかなかプレスがハマらなかったが、MF山口蛍、MF井手口陽介に積極的に声をかけ、後半に入ると、自分自身のプレーもチームの連係も格段に良くなった。

「苦しい試合だったけど、その中で自分たちは我慢して、効率よく点を取った。美しい、きれいなサッカーではなかったかもしれないけど、戦術的に短い時間で詰め込んできて、こうやって結果が出た。相手がつないでくることは想定していた。オーストラリアはポゼッションサッカーを突き詰めていて、どういう状況になってもつないでくるというスカウティングもあった」

 試合後のセレモニーではサポーターに挨拶し、「またここから来年のW杯に向けて新しい競争が始まる。ここにいる選手もだれ一人、W杯に出場する保証はない」と語った。22歳のFW浅野拓磨、21歳のMF井手口陽介がゴールを決め、FW本田圭佑、MF香川真司という長年、日本代表を牽引してきた2人には最後まで出場機会がなかった。

「今日の試合を見ても分かるように、若い選手が出てきて、結果を出してくれた。チームの活性化、競争が出てきている。だれ一人、W杯に行く切符はまだつかんでいない」。あらためてそう強調し、若手の突き上げを歓迎していた。

(取材・文 西山紘平)
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