「新しいものを見出せた」 約2年ぶり先発の武藤、大迫とのコンビに手応え
ゲキサカ / 2017年10月7日 3時14分
[10.6 キリンチャレンジ杯 日本2-1ニュージーランド 豊田ス]
約2年ぶりだった。15年11月12日のW杯アジア2次予選・シンガポール(3-0)戦以来、日本代表のスターティングメンバーに名を連ねたFW武藤嘉紀(マインツ)は、所属クラブとは異なるポジションでの出場となりながらも、積極的にボールに絡んで攻撃にリズムをもたらした。
マインツでは最前線となる1トップの位置に入る武藤だが、この日のポジションは4-2-3-1の左サイドハーフ。普段とは見える景色が違い、「(マインツで)ドリブルはあまりしないので難しさはある」と振り返ったものの、自らに与えられたタスクをこなす。「(バヒド・ハリルホジッチ)監督から『裏に抜けてくれと言われていた』」と果敢に最終ライン裏を突くと、前半22分にはゴールを脅かした。
右サイドからFW久保裕也(ゲント)、FW大迫勇也(ケルン)、MF香川真司(ドルトムント)とボールがつながると、香川のスルーパスに反応。PA内に入り込んで左足でシュートを放ったものの、ボールはゴールマウスを捉え切れず。「あれは枠に入れないといけなかった」と悔しさを滲ませた。
だが、左サイドにとどまるだけでなく、時には中央に走り込んでボールを呼び込む。フィジカルの強さを活かしてボールをキープし、味方の攻め上がりを促すなど、基準点としての役割もこなした。これまでは1トップの大迫が相手につぶされると、基点をつくれずに攻撃が停滞することもあったが、武藤が体を張ってボールをつなぎ、大迫が前を向いてボールを受けるなど新たなバリエーションを見せたことで、「お互いにチャンスを作れていたし、大迫選手とのコンビネーションという面で新しいものを見出せたと思う」と手応えも感じたようだ。
約2年ぶりの先発出場は「良いところもあったけど、得点に絡まないといけないかった」と満足せず。「アピールできたかと言ったら納得いっていない。次、もしチャンスがあったら、ポジティブに少しエゴイストになって必ず決めたい」と次の機会ではゴールという“結果”を貪欲に狙う。
(取材・文 折戸岳彦)
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