“ホーム”馬入で勝利の湘南ユース、「平日も週2回は来てくれる」というトップチーム監督も視察
ゲキサカ / 2017年10月24日 15時34分
[10.22 Jユースカップ2回戦 湘南ユース2-0東京Vユース 馬入]
湘南ベルマーレユースは22日に行われた東京VユースとのJユースカップ2回戦を、普段から練習で使っている馬入サッカー場で戦った。台風の接近により風雨が続く厳しいコンディションとなったが、大勢の応援団やトップチームの指揮官が訪れるなど、“ホーム”の雰囲気にも後押しされた。
「応援がすごかったので、本当に感謝しています」。1点目を決めた主将のDF八方伶央(3年)は試合後、そう口にして笑顔を見せた。この日は控えメンバーとサポーターだけでなく、ジュニアユースやジュニアユース藤沢のメンバーも集結。バックスタンド側タッチラインの半分を埋め尽くすほどの人数が声を上げて応援していた。
この日の湘南ユースは2つのゴールを決めたが、いずれの得点シーンでも選手が応援団の元へ。2点目を決めたFW佐藤陸は応援団の中にも同級生が多くおり、「勝ちたいという気持ちがみんな強かったので……」と彼らの思いも背負って戦っていたようだ。
また会場には近くのグラウンドで練習をしていたトップチームのチョウ・キジェ監督も視察に訪れ、試合後の選手たちをねぎらった。「平日も毎週2回はユースの練習に来てくれます」と時崎悠監督が話したように、カテゴリが異なる間柄ながら、通りかかった選手の名前を一人ひとり呼びかけるほどの関係性を築いていた。
「ユースだけじゃなく、強化特待のチームとか、ジュニアユースの子たちにも声をかけてくれますよ。どういうチームになっていて、どういう選手がいるかというのをよく知ってくれている監督です。ヴェルディの選手もいろいろ知っているくらいで、良い選手に興味が行く人なので、『アイツ面白いね、名前は何て言うの?』とすぐに聞いてきます」(時崎監督)
そんな関係性は選手にも影響を及ぼしているようで、エースのFW和田響稀(3年)は「アドバイスをもらったというわけではないけど、トップチームと同じ基準でやっていけるようにしている」と強く意識。時崎監督も「“ベルマーレ”が大事にしているものをどれだけ出せるかが大事になる」と、カテゴリを問わないクラブアイデンティティーをたびたび強調していた。
8年ぶりに出場した日本クラブユース選手権でベスト8、今大会でもベスト16入りを決めるなど、躍進を続けている湘南ユース。全国の舞台でも「どことやっても自分たちの色を出せるという自信」(時崎監督)を持っている背景には、J1昇格を目前に控えるトップチームを含めたクラブ内の関係性があるようだ。
(取材・文 竹内達也)▼関連リンク
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