悔し涙の準々決勝敗退…湘南ユースGK真田幸太「自分が勝たせられなかった」
ゲキサカ / 2017年11月10日 14時12分
[11.5 Jユースカップ準々決勝 湘南ユース1-1(PK4-5)G大阪ユース NACK]
一週間前にタイトル獲得の歓喜を見守った。湘南ベルマーレユースは10月29日に時之栖スポーツセンター(裾野グラウンド)で行われた3回戦柏レイソルU-18(2-0)戦後、BMWスタジアムに移動し、トップチームのJ2優勝を“体験”。ラインダンスなど優勝セレモニーにも参加し、チョウ・キジェ監督は「ユースの選手たちが我々のビールかけをのぞいて、体験してもらったことはすごく大切なことだと思っている」と話していた。
最高の刺激を受け、タイトルを意識して気合十分に臨んだ準々決勝。トップチームにも登録されている190cmの長身GK真田幸太(3年)は試合を通して集中力を切らさず、最後方から声を張り上げてチームを鼓舞した。「最初はちょっと緊張していたけどだんだん慣れてきて、ガンバ相手にも自分たちのやってきたことが出せたかなと思います」。
神奈川県リーグ1部所属ながら、湘南らしさ全開の堅守速攻で2カテゴリー上のG大阪ユースと激闘を繰り広げ、1点を先行して後半アディショナルタイムに突入。しかし、土壇場で1-1に追いつかれると、延長戦でも決着が付かずにPK戦にもつれ込み、GK真田に出番が訪れた。
湘南先行で3人目まで成功。迎えたG大阪3人目。真田はMF梅津克貴(3年)のキックにタイミングを合わせて横っ飛びでかき出し、殊勲のPKストップ。力強く拳を握りしめ、ガッツポーズを連発した。しかし、最後は2人を止めたGK桑原瑠真(3年)に上回られ、PK4-5で惜敗。あふれる涙を抑えられず、相手GK桑原に背中を支えられながら整列に向かった。
「悔しかったですね。延長までこういう相手とやれた分、やっぱりPKで負けたのが悔しい」(真田)。時崎悠監督は「PKじゃない形で試合を終わらせてあげたかった。PKに関してはしょうがない」と話していたが、守護神は自ら責任をかぶった。
「みんなでベスト8を越えようと話をしていたのでPKを止められなかったこと、自分が勝たせられなかったことが悔しい」。夏のクラブユース選手権に続く8強入り。あと一歩届かず準々決勝敗退となったが、2大会で上のカテゴリーの強豪を打ち破り、記憶に残る快進撃を演じた。今シーズンはリーグ戦4試合を残す。真田は視線を切り替え、「後輩に残せるものを先輩たちが示して卒業したい」と、最後まで戦う姿勢を背中で示すつもりだ。
(取材・文 佐藤亜希子)▼関連リンク
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