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[MOM2337]前橋育英FW田部井悠(3年)_注目双子の兄がV弾、昨年の悔しさを晴らす舞台へ

ゲキサカ / 2017年11月23日 16時8分

注目の双子、MF田部井涼(左)とMF田部井悠

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.23 選手権群馬県予選決勝 前橋育英1-0桐生一 正田醤油スタジアム群馬]

 延長戦は考えていなかったという。「結構足にきていて、この後半で絶対に決めてやろうと思っていた」。後半40分、前橋育英高はMF塩澤隼人(3年)が浮き球をゴール前に上げると、FW田部井悠(3年)が抜け出す。「GKは見ていなかったけど、練習通りにコースに打った感じです」。全国行きを引き寄せるV弾は劇的な時間帯に決まった。

 昨年の全国大会決勝の悔しさは忘れられない思い出だ。2年ぶり2度目の決勝へと勝ち上がった前回大会。ともに初優勝をかけて臨んだ決勝戦だったが、青森山田高に0-5で大敗した。「(今大会予選の)準決勝の前に山田に負けた試合で、みんなが泣いている姿を見直した。そういうのを忘れちゃだめだなと思っている」。昨年を経験した多くのメンバーが残ることもあり、意識を高め合っている。

 3年間続く“ミーテング”がある。今年のチームは双子の弟、MF田部井涼(3年)がキャプテンを務め、悠は副キャプテンとしてサポートしている。2人は自宅から学校まで、片道約40分をかけての自転車通学を3年間続けている。そこで反省点などを話し合うのだという。

「一番信頼している選手。涼が言っていることは従うようにしている。常に上を目指している。満足しないところがすごいなと思います」

 卒業後は別の大学に進学するため、同じチームでプレーするのは、一旦はこれで最後になる。だからこそ今大会にかける思いも強い。「2人でずっとやってきたので、結果を残したいというのはあります」。期待されるのは悲願の全国優勝。「プレッシャーを楽しむという感じでやれば勝てると思う。自信を持ってやりたい」としっかり視界にとらえている。

(取材・文 児玉幸洋)
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