シュートわずか2本で終戦…G大阪GK東口「シーズンを象徴するような試合」

東口順昭は好セーブ連発で完封

[12.2 J1第34節 FC東京0-0G大阪 味スタ]

　リーグ戦9試合勝ちなし(3分6敗)、公式戦では12試合勝ちなし(4分8敗)と不調を極めて敵地での最終節・FC東京戦に挑んだガンバ大阪だが、スコアレスのまま試合終了の笛を聞いた。

　G大阪にとって今季の最終節は、退任を発表した長谷川健太監督と引退を表明したGK藤ヶ谷陽介の“ラストマッチ”を意味していた。「最後なので。監督もそうやし、フジさんも1-0、2-0で勝ってたら出るっていうのを監督から聞いていたので、後ろはなんとか耐え忍んでっていう気持ちでいた」。その言葉通り、GK東口順昭は鬼気迫るセービングでFC東京にゴールを許さない。後半29分、MF東慶悟の横パスを受けたMF太田宏介が左足を一閃。弾丸シュートがゴールネットを揺らすかに思われたがGK東口が好守でしのぐ。アディショナルタイムにもMF久保建英の左足がゴールマウスをとらえるが、これもG大阪の守護神のセーブに阻まれた。FC東京に14本のシュートを浴びたが、ゼロを守った。

　しかし、G大阪のゴールはさらに遠かった。前半はシュート0本。後半もFW長沢駿のヘディングとFW呉屋大翔のミドルの2本だけだった。「シーズンを象徴するような試合」と東口。シーズンを振り返ってみれば得点数は「48」。これは2005年シーズン以降では、クラブワースト2位(Opta)の記録だ。「(今シーズンの)後半戦はほとんど攻撃の形ができなくて、最後まで引きずってしまった」。ボール支配率では49%対51%とほぼ五分だったのに対し、シュート数では2対14。ボールは回せていたが、後半途中にFWファン・ウィジョが投入されるまでゴールに迫る迫力はほとんど感じられなかった。

　勝ち点43の10位でシーズンを終えたG大阪だが、最多タイの6選手が選出された日本代表組は来週9日に初戦を迎えるE-1選手権が待っている。国内組だけで臨むE-1選手権は、正守護神である川島永嗣(メス)が招集されておらず、東口にとってはチャンスの3試合となる。「もっともっとコンディションを上げて、アピールするだけ」。ロシアW杯まであと7か月。“最終試験の場”となるE-1選手権、日本の初戦は北朝鮮だ。

(取材・文　奥山典幸)
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