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[MOM511]流通経済大FW宮津祥太(4年)_外しまくった決定機、意地の決勝アシスト

ゲキサカ / 2017年12月21日 18時37分

FW宮津祥太(4年=浜名高)が決勝点をアシストした

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.21 大学選手権準決勝 東京国際大1-2流通経済大 柏の葉]

 歓声がため息へと変わる瞬間が何度もあった。先制を許した流通経済大(関東3)だったが、FW立花歩夢(4年=流通経済大柏高)のゴールで前半のうちに試合を振り出しに戻す。そしてそこからはほぼ一方的といっていいほど攻めまくったが、なかなかゴールネットを揺らすことは出来なかった。

 決定機を外しまくっていたのが、FW宮津祥太(4年=浜名高)だった。後半20分からピッチに立ったが、同34分にエリア内に持ち込んで放った左足シュートは、枠右に外れる。延長前半2分にはFWジャーメイン良(4年=流通経済大柏高)のクロスから決定機を迎えるが、シュートはクロスバーに嫌われた。「周りの声が聞こえなくなっいた」。さすがに自信を無くしかけたという。

 しかし最前線で相手にプレッシャーをかけ続ける宮津の奮闘に、サッカーの神様はご褒美を与えた。延長前半11分、DF楠本卓海(4年=大成高)との競り合いでボールを奪うと、FW星野秀平(4年=流通経済大柏高)とともにゴール前に抜け出すことに成功する。

「相手が相当疲れていた。裏蹴って走れば自分ならいけるかなと思った。ヘディングして、自分で裏に行こうと考えていた。あの場面はシュートコースもあったんですけど、自信がなかった。最後にジャンボ(星野)が見えたので横パスを出しました」

 最後は宮津が出した横パスを星野が無人のゴールに流し込むだけ。星野が「時が止まって見えた」とフリーすぎて逆に緊張したと振り返る優しすぎるパスで、決勝点をアシストした。「みんなにはまたチャンスは来るからと言われていた。延長に入ってすぐに外してしまったけど、最後にアシスト出来てよかったです」。

 背番号は32。インカレには追加登録でメンバー入りした。今季は流通経済大ドラゴンズ龍ケ崎の一員としてJFLに出場。トップチームが戦う関東リーグ戦に出場することはなかった。11月12日のリーグ最終戦で“引退”していたが、2日後に携帯が鳴った。スタッフからで、トップチーム昇格を告げる電話だった。

「今季が始まるときにドラゴンズに行ってくれと言われて、事実上トップから落とされた。9月には教育実習にも行っていたんですけど、ドラゴンズではすぐ先発にしてくれたり、使ってくれた。一回、ドラゴンズで引退したんですけど、またトップチームで使ってもらえている。だからチームのために頑張りたいんです」

 卒業後は静岡県内の私立高校で教師になる予定。「プロから声がかからなければ」プレーヤーの道は諦めるつもりでいる。だからこそ最後の大会インカレに掛ける思いも強い。200名を超える部員がいる中で、チャンスが与えられているという使命。メンバーを外れた選手の思いも十分に理解している。目指すはトップチームではまだ決めたことがないという初ゴールだ。「最後に決めて辞めれたらかっこいいですね」。決勝がある24日は、人生最高の日にしたい。

(取材・文 児玉幸洋)●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集

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