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鳥栖U-15の『PK専用GK』が大仕事! 7本目ストップの永田「自分の力を出せて良かった」

ゲキサカ / 2017年12月29日 13時11分

PK戦で7本目をストップし、2冠獲得に大きく貢献した鳥栖U-15のGK永田優斗(3年)

[12.28 高円宮杯全日本ユース(U-15)決勝 鳥栖U-15 2-2(PK6-5) FC東京U-15深川 味フィ西]

「こいつら、すごいな……」。延長後半アディショナルタイムに決まった劇的な同点弾の最中、サガン鳥栖U-15の田中智宗監督はそんなことを思っていたという。その直後、指揮官はPK戦に向けたGKとして永田優斗(3年)を投入。今大会初出場となった背番号12が7人目のキックをセーブし、九州初の夏冬連覇という偉業をたぐり寄せた。

「3年間みんなと一緒にやってきて、最後の試合は笑って終わりたいと思っていた。自分の力を出せて良かったです」(永田)。泣いても笑ってもこれが中学年代最後のプレー、そんなPK戦で持ち味を発揮した守護神は試合後、やや緊張した様子で取材に応えてくれた。

 もっとも、本来の持ち場であるゴール前では、とても堂々としたプレーぶりだった。指揮官が「この1年間、よく止めてくれていた」と話したように、PK戦は大好物。夏の九州クラブユース選手権では、準々決勝で2本をストップしてチームを全国大会に導くと、決勝戦でも1本を止め、地区優勝の立役者となった。

 そんな“PK専用キーパー”だが、今大会はチームが順当に勝ち上がっていたため出番なし。1-1で延長戦を迎えたこの試合でも「そろそろ交代か」(田中監督)というところで失点し、そのまま敗戦の危機に瀕していた。ところが、同じくベンチでキックオフを迎えたFW坂口眞汐(3年)が劇的な同点弾を記録。決勝戦の終了間際に待ちに待った初出場を果たした。

 ピッチに立つ前には、五島豪GKコーチから「練習でも止めているんだから、自信を持っていけ」とアドバイス。1分間足らずの延長後半を終えると、「やっぱり緊張したんですけど、みんなのためにPKで勝利に貢献したい、自分の力をしっかり出したいという気持ち」でゴール前に向かった。

 そして運命のPK戦。5本目までは惜しい場面もつくったが、弾き出すには至らない。しかし、後攻でプレッシャーのかかるチームメートが5本をしっかりと決め、サドンデスに持ち込んでくれた。すると、6人目の相手キッカーが先に失敗。“決めれば勝ち”という鳥栖6人目は相手GKに止められたが、7人目のキックを自らの力でストップし、歓喜の瞬間を迎えた。

「自分につなげてくれて、感謝しています」。永田は興奮冷めやらぬ試合後、正GK田中勇輝(2年)への気持ちを口にした。「ミスで失点したとハーフタイムに落ち込んでいたんですけど、3年生として背中を押しました。アイツがやっぱりGK陣の代表ですから」。ここまでチームを救ってきた涙の背番号1とガッチリ握手を交わした。

 卒業後は熊本県のルーテル学院高に進学する予定。「しっかりアピールできたかな」と笑みも見せたが、「ここでスタメンになれなかったのはキックの安定感、ゲーム運び、判断の未熟さがあったので」と気は緩まない。「大津とか、東海大星翔とか、強いチームがたくさんある。1年生からスタメンになれるよう、練習からアピールしたい」と意気込みを見せた。

(取材・文 竹内達也)●高円宮杯第29回全日本ユース(U-15)選手権特集ページ

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