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「うまさよりひたむきさ」を徹底。上田西、実績で上回る京都橘から1点守り抜いて選手権初勝利!!

ゲキサカ / 2018年1月2日 22時24分

上田西が1点を守り抜いて初勝利(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 全国高校選手権2回戦 上田西高 1-0 京都橘高 駒沢]

 駒沢で行われた2回戦第2試合では、2012年度大会準優勝、2013年度大会4強、2014年度大会8強と近年実績を残している京都橘高(京都)と、12年ぶり2回目の出場となる上田西高(長野)が真っ向勝負。後半にPKから挙げた1点を守り切り、上田西が選手権初勝利を挙げた。上田西は1月3日、同じ駒沢で帝京大可児高(岐阜)と3回戦で戦う。

 互いの強みをぶつけ合う試合となった。「京都橘さんは強い。ただ、自分たちらしさを出せた。自分たちらしさとは“泥臭さ”。巧さはないがそれが強みです。それが相手にとってはやりづらかったのでは」と上田西の白尾秀人監督が言えば、「立ち上がりからストレスをかけてくるのは分かっていた。だからサイドを効果的に使えるようにしたかった」と京都橘の米澤一成監督が語る。

 このサイドの攻防が、この試合のポイントだった。両チームとも、それは分かっていた。「相手のクロス、サイドの対応は対策してきたところです。サイドにボールを出させ、でも中では絶対に負けない。そして、セットプレーでも負けない自信がありました」(白尾監督)。

「スタイルのぶつかり合いになった。対策しつつも分かっていてぶつかる形になりました。うちとしてはサイドから攻めていってセカンド(ボール)を拾うという話をした。サイドが空いていてサイドバックがフリーになるので、そこでもう少し違う形のボールの運びができれば…」(米澤監督)。

 結果として、試合は上田西のプランに京都橘のプレーがはまってしまうような形になってしまった。技術では上の京都橘。高さでは上田西。米澤監督も、「上を使われたりと、(上田西のスタイルと)噛み合わせが悪いのはわかっていた」と言う。

 前半のシュート数は互いに4本と、互いの良さが単発的に出る展開だったと言える。だが、後半9分に京都橘のGK高木上総介(3年)が交錯して負傷し、GK清水椋太(3年)に交代したあたりから徐々に流れが変わり始める。そして23分、「チャンスを作りたい、流れを変えたい」という白尾監督の意図で上田西はFW田中悟(2年)を投入。するとその1分後、「なにかやらないといけない」と田中悟が積極的な走りでペナルティエリア内で倒されPKを獲得。これを上田西主将のDF大久保龍成(3年)が決めて決勝点とした。

 上田西の白尾監督はJリーグの松本山雅FCやヴァンフォーレ甲府でプレー経験を持つ元Jリーガー。かつ国見高の選手として選手権を戦った経験も持つ。「(当時国見の監督だった)小嶺忠敏監督を目指してやっています。自身教えられたのは『うまさよりひたむきさ』。上田西の子は余計なことを考えず、一生懸命ひたむきにやってくれる。今の戦力でやれることを徹底してきました」。恩師の教えを今の上田西で生かしている。

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