遠野から逃げ切った作陽…「難しいゲーム」制して2回戦突破
ゲキサカ / 2018年1月2日 22時4分
[1.2 全国高校選手権2回戦 遠野高1-2作陽高 浦和駒場]
第96回全国高校サッカー選手権2回戦が2日、各地で行われ、埼玉・浦和駒場スタジアムでは、ともにこの試合が初戦となった、5年連続27回目の出場となる遠野高(岩手)と3年ぶり23回目の出場となる作陽高(岡山)が対戦。前半に2点をリードした作陽が、後半の遠野の反撃を1点で抑えて2-1の勝利を収め、3回戦へと駒を進めた。
序盤から攻撃のリズムをつかんだ作陽は前半26分、FW吉中聡汰(3年)がPA内でファウルを誘ってPKを獲得。キッカーを務めたMF西山拓実(2年)がGK菊池朋哉(2年)の逆を突くシュートでネットを揺らし、スコアを1-0とした。さらに攻撃の手を緩めない作陽は同38分、FW飯原一樹(3年)が狙った低い弾道の直接FKはポストを叩いたものの、こぼれ球にいち早く反応したMF中西樹大(3年)が右足ダイレクトで合わせてゴールを陥れ、リードを2点差に広げた。
後半に入っても立ち上がりは作陽がゴールに迫る場面を創出するが、前線のFW阿部亮太(3年)、FW立花健斗(2年)、FW中野友佑輝(2年)を中心に反撃に出る遠野が徐々に攻撃のリズムを生み出していく。同23分には立花が放ったミドルシュートが枠を捉え切れなかったものの、同28分にはPA内で立花が相手選手のファウルを誘ってPKを獲得。このチャンスでキッカーを託されたMF高原優介(3年)が、冷静にゴールに流し込んで1点差に詰め寄る。
一気に試合を振り出しに戻したい遠野は後半32分、PA内から中野が放ったシュートは相手選手にブロックされ、こぼれ球に反応した立花が狙うもボールはゴール左に外れた。その後も、同点ゴールを狙う遠野が攻勢を掛けるが、DF大坂颯樹(3年)とDF羽田一平(2年)の2CBを中心とした作陽守備を攻略し切れず、2-1のまま試合終了のホイッスルが吹かれた。
逃げ切りに成功した作陽の酒井貴政監督は「選手たちにも緊張感があって、難しいゲームだった」と、厳しい展開の中で手にした勝利に安堵の表情を浮かべる。今季、監督に就任したばかりの指揮官にとって、うれしい全国初勝利となったが、「4月に選手と会って、『日本一を取ろう』というところからのスタートだった。1勝したら、もう一度準備して次も勝たないといけない」と翌日に行われる日本文理高(新潟)との3回戦を見据えた。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2017
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