[MOM2399]明秀日立DF宗像隆人(3年)_魂のシュートブロックでゼロ封貢献、負傷退場も「死ぬ気で戦う」
ゲキサカ / 2018年1月2日 23時55分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 明秀日立高1-0星稜高 オリプリ]
明秀日立高DF宗像隆人(3年)は全国高校選手権2回戦の星稜高戦、キックオフ直後にアシストを記録しただけでなく、度重なるシュートブロックでチームを無失点勝利に導いた。試合途中で足首を痛め、ピッチを退くことにはなったが、一糸乱れぬ守備陣のなかで象徴的な働きを見せた。
なかでも気迫が表れていたのは、後半35分の場面だった。PA付近でこぼれ球を拾った星稜MF南出直人(3年)のミドルシュートに対し、迷わず足を伸ばした。「狭いコートでやる時も、身体を投げ出してゴールを奪われないようにやってきた。練習の成果です」。ボールは綺麗に弾き返され、決定的なピンチから難を逃れた。
これによって古傷だった左足首を痛め、DF飯塚翼(3年)との交代を余儀なくされたが、チームの特長である「身体をぶつけることに自信を持っている」(萬場努監督)ところを示すビッグプレー。後半26分にはミドルシュートが股間に直撃し、「そっちはそっちで痛かった」とピッチを離れる場面もあっただけに、なおのこと勇敢さが際立った。
試合後、チームメートに背負われて取材エリアに顔を出した宗像は、痛みを感じさせない笑顔を見せた。「最後までプレーすることはできなかったけど、出ている間は集中してゴールを守れた。後ろの選手で声を掛け合いながらやれた」。萬場監督が強調している「組織で動く守備」を、全国の舞台で見事に体現した。
また前半2分には、スローインの流れから浮き球を中央につなぎ、MF仁瓶優大(2年)のゴールをアシスト。「立ち上がりから勢いを持って入っていた。その中で点につながる良い形をつくることができた」。守備だけではなく、攻撃でもチームに貢献した。
ここでの負傷により、3回戦の大阪桐蔭高戦の出場は不透明となり、萬場監督も「同じメンバーは組めないかもしれない」と頭を悩ませる。しかし、大学ではサッカーを続けないという宗像にとっては、並々ならぬ思いで臨んでいる今大会。「チームのためにできることに専念し、出られた時は死ぬ気で戦いたい」と決意を述べ、スタジアムを後にした。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 竹内達也)
●【特設】高校選手権2017
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