得点王、U-19代表入り…選手権で“人生変えた”FW飯島陸、高校選抜でも「一番点を獲る」
ゲキサカ / 2018年1月31日 21時33分
この冬の活躍によって扉を開いた。FW飯島陸(3年)は前橋育英高(群馬)のエースストライカーとして第96回全国高校サッカー選手権で優勝。個人としても7得点を挙げて大会得点王を獲得した。欧州遠征メンバーに選出された昨年に続き、2年連続で日本高校選抜候補に選出。そして、今月17日にU-19日本代表東京合宿・スペイン遠征(1月23日~)メンバーに選ばれ、自身初の年代別日本代表入りも果たした。
この冬の活躍で“人生を変えた”FWは「去年思い知った決定力不足を今年1年間凄く練習してきました。選手権は自分も自信を持ってやれていましたし、そこで結果もついてきて得点王にもなれましたし、チームも優勝できてこの大会は“人生変わった”というくらい。(特にU-19代表選出は)めっちゃ嬉しかったですね」と笑顔を見せる。
昨年は怪我のためにインターハイで思うような活躍ができず、チームメートのCB松田陸(3年)と左SB渡邊泰基(3年)G大阪、新潟入りをそれぞれ決めたのに対し、自身は目標のプロ入りを果たすことができなかった。だが、その中でも貪欲に得点することにこだわって努力を続けてきた飯島は、選手権で得点力を爆発させる。初芝橋本高(和歌山)との初戦でFW大前元紀(流通経済大高、現大宮)以来10年ぶりとなる1試合4ゴールを記録すると、続く富山一高(富山)戦では後半アディショナルタイムに決勝点を叩き出した。
そして、準決勝の上田西高(長野)戦でも2得点。流通経済大柏高(千葉)との決勝では自身のシュートのこぼれ球をFW榎本樹(2年)が押し込む形となり、ヒーローの座を明け渡したが、それでも十分にインパクトを残した大会だった。
U-19日本代表でのアピールにも気合十分だが、日本高校選抜として“昨年の借り“を返したいという思いも強い。前回のデュッセルドルフ国際ユース大会(ドイツ)は3試合に出場したが、無得点。引き分け以上で予選リーグ突破の決まるノアシュラン(デンマーク)戦では1点を追う状況の中で出番を得られず、チームも準決勝進出を逃した。
日本高校選抜を救う存在ではなかった1年前。だからこそ、今年はエースとして活躍する意気込みだ。選手権後に発熱した影響もあって、十分なトレーニングを積んでいた訳ではないが、この日の合宿初日もキレのある動きを見せていた。間違いなくチームのエース候補だが、「(選手権で)本当は大迫選手(の10得点)を超えるくらい行けたと思うんですけれども、そこで決めきれなかった」と慢心した様子は見られない。だからこそ、結果を残してメンバー入りを果たし、エースとしての信頼を勝ち取るつもりだ。
「FWは点を決めるというのが結果として分かり易いので、自分は貪欲に点を狙っていって、一番点を取るつもりでいます」。20日に行われる大学生との練習試合や21日の紅白戦、そしてその後もアピールを続けて今年は世界で舞う。
(取材・文 吉田太郎)●富士ゼロックススーパー杯2018特集
●【特設】高校選手権2017
●2018日本高校選抜欧州遠征特設ページ
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