「成功体験を得られたのかな」城福監督は“歓喜の咆哮”、浦和撃破に大きな自信

城福浩監督の采配がズバリ的中

[3.4 J1第2節 浦和1-2広島 埼玉]

　相性の悪い“難敵”を打ち破った。サンフレッチェ広島は直近5シーズンで2勝1分7敗、昨季は2戦2敗と苦戦してきた浦和に逆転勝利。城福浩監督は「浦和レッズという素晴らしいクラブを相手にアウェーで逆転できた。我々としては大きな自信になる」と歓喜に浸った。

　前半は20分過ぎから徐々に浦和に押し込まれ、43分に先制点を献上。それでもハーフタイムに切り替え、反撃を実らせた。「何よりも追加点を取られないで我慢しながら、自分たちが目指しているサッカーをやろうとしてくれた。開幕よりも進歩したかな」。中央を固めた堅守で泥臭く跳ね返し、決定的に崩される場面をほとんどつくらせなかった。

「我々は年間を通してボールを握れるチームになりたいが、強固な守備がないと戦えない。システムを含めた守備のやり方は考えないといけない。より半歩でも相手に近づく、ボールのないところでいかに準備をするかというところはずっと言い続けてきた」

　采配も当たった。後半11分の交代策で、MF川辺駿をトップ下にした4-2-3-1にシステムを変更。「後半はオープンになったのでボールを握るための配置に変えた」。この配置転換で攻撃が開花。川辺の突破からMF柴崎晃誠、MF稲垣祥がゴールを挙げ、逆転に成功した。

　勝利が決まった瞬間、城福監督は両手ガッツポーズで体を反らし、“歓喜の咆哮”。優勝した2015年以来、3年ぶりの開幕連勝。スタートダッシュを成功させた指揮官は「選手は少しだけ成功体験を得られたのかな」と目を細めた。

(取材・文　佐藤亜希子)
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