[イギョラ杯]FW海老原が“キャプ翼”ターンで決勝弾!! 千葉の頂点狙う日体大柏が3位入賞

決勝弾を沈めた日体大柏高FW海老原拓弥(2年、写真左から1番目)

[3.19 イギョラ杯3位決定戦 帝京高0-2日体大柏高 味フィ西]

　高校年代の20チームが争う『第28回イギョラ杯2018国際親善ユースサッカー』は最終日の19日、3位決定戦を行った。17～18日に行われたグループリーグで首位通過し、19日午前に行われた準決勝で惜しくも敗れた日体大柏高と帝京高が対戦。立ち上がりに先制した日体大柏が2-0で勝利した。

　3位に輝いた日体大柏の酒井直樹監督は大会を振り返り、「こんなに良いチームと対戦できる機会はなかなかない。自分たちの現在地を計ること、チームの競争を高めることを狙って臨んだが、思ったよりよくできた」と満足そうに述べていた。

　試合は序盤からさっそく動いた。3-4-2-1のフォーメーションで小気味よいボール回しを展開した日体大柏高は前半7分、右サイドからのクロスにニアサイドへ入ったFW海老原拓弥(2年)が反応。ボールを浮かせながらDFを抜き去ると、落ち際を叩くボレーシュートでネットに突き刺した。密集の中で浮き球を使った反転はまるで『キャプテン翼』に登場する“サンターナターン”のようだった。

　早々に1点ビハインドとなった帝京は195cmの長身FW赤井シャロッド裕貴(2年)にボールを集める。前半14分、自陣からのロングボールを赤井が頭で落とすと、最終ラインを振り切ったDF仙道平道(2年)がPA左を突破。左足でシュートを放ったが、ボールは左へ外れた。

　MF佐藤大地(2年)のロングスローやFW芥川和志(2年)のドリブル突破で攻撃を組み立てる日体大柏に対し、帝京はFC東京U-15むさし出身のFW佐々木大貴(2年)、FW三浦颯斗(2年)を中心となってボールを前に送る。同35分には、GKのキックミスを拾った赤井が無人のゴールを狙うも大きく枠を外れた。

　日体大柏の1点リードで迎えた後半は一進一退の攻防。帝京は前半8分、MF入澤大(2年)とのワンツーでPA内に進入した三浦が左足シュートを放てば、日体大柏はピッチを幅広く使って陣地を支配。しかしながら、なかなか得点は入らず。どちらも交代選手を大勢起用し、フレッシュなメンバーに期待をかけた。

　試合はそのまま終盤に入ると、途中起用の選手が試合を動かした。日体大柏は同27分、3枚の交代カードを一気に使い、MF羽地朝仁(2年)ら3人を投入。すると同30分、波状攻撃でセカンドボールを拾って攻めると、ボールはPA右を駆け抜けた羽地の元へ。背番号8は豪快に右足を振り抜き、待望の追加点が入った。

　勢いを失わない日体大柏はその後も攻撃を続け、後半32分にDF小板橋宏太(2年)、同37分にはFW長崎陸(1年)がシュートを放つ。いずれも得点に結びつけることはできなかったが、そのまま最後まで試合を締め、。全国の強豪が居並ぶ中での3位入賞を果たした。

(取材・文 竹内達也)