[ガバナーカップ]青森山田FW小松が先制弾!泥臭いプレーとゴールで不動の先発FWへ

ゲキサカ / 2018年3月26日 16時0分

青森山田高FW小松慧は先制点を挙げた

[3.24 ガバナーカップ兵庫2018 青森山田高 3-2 シュツットガルトU-18 三木防災陸上]

 U-18年代のクラブチームなどによる国際交流大会「ガバナーカップ兵庫2018」が24日に開幕し、青森山田高とドイツのシュツットガルトU-18が対戦。終了間際に2ゴールを奪った青森山田が3-2で逆転勝利をおさめた。

 決して上手くはないし、派手でもない。「ハードワークをしたり、気持ちを全面に出してプレーするのが僕の特徴」と自己分析するようにFW小松慧(新3年)の持ち味は、泥臭さだ。

 ドイツの強豪と対峙したこの日の試合でも、彼の特長は垣間見えた。「個人の能力が凄くて、慣れるのに時間がかかった」(正木昌宣コーチ)立ち上がりは、テンポ良くボールを動かす相手に試合の主導権を握られたが、時間の経過とともにボールを奪う回数が増加。奪ってからは、「今年は両ワイドに自信がある」という正木コーチが胸を張るMF檀崎竜孔(新3年)とバスケス・バイロン(新3年)の両翼にボールを預けて、チャンスを伺った。

 小松自身も前線からの守備に奔走しつつ、ゴール前にパスが入ると積極的に飛び込むなど前線で奮闘を続けると、前半26分にはMF武眞大(新3年)の縦パスからバイロンが右サイドを突破。ゴール前に入れたパスを小松が落ち着いて合わせ、青森山田が先制した。

 後半は再びシュツットガルトのペースとなったが、青森山田はチーム全体での集中力を保った守りで失点を回避。攻撃も前半同様にサイドから見せ場を作ったが、交代で選手の並びを変えた影響もあり、守備の集中が切れた後半26分と32分に連続失点を許してしまう。

 後がなくなった青森山田はここからDF三國ケネディエブス(新3年)を前線に上げて、パワープレーを仕掛ける。すぐさま成果は表れ、40分には左CKのこぼれをDF二階堂正哉(新3年)が押し込み同点に追いつくと、40+1分にはDF橋本峻弥(新3年)の右クロスをMF天笠泰輝(新3年)がヘディング弾を叩き込んだ。直後にタイムアップを迎え、劇的な勝利を果たした青森山田だったが、「逆転勝ちというところだけが評価できる部分。試合内容は全然よくない」と檀崎が口にしたように、課題が見えた試合だった。

 先制点を奪った小松にとって、サニックスカップから続く今回の遠征は、Aチームでの生き残りがかかった正念場だ。昨年は、Bチームの一員としてプリンスリーグ東北でプレーしたが、5月に足首を負傷した。手術を経て、復帰したのは半年後。とても選手権に間に合う状況ではなく、次のターゲットとして選手権の登録から外れた下級生で挑む年末のフェスティバルを目指したが、ガムシャラすぎるプレーが仇となり、直前の練習で2度も脳震とうを起こしたため、ドクターストップがかかった。

 年が明けてからも苦難は続く。雪のグラウンドは中学時代に患った腰の分離症が悪化するため、スタッフと相談し、全体練習から外れた。実戦から離れることになったが、「食って食って食いまくって、筋トレした」(小松)成果によって、体重は67kgから75kgにアップ。80kgまでしか上がらなかったベンチプレスも今では95kgが上がるようになったという。

 そうした努力によって掴んだチャンスが、先週行われたサニックスカップだ。FWに似つかない6番という番号は元々、登録予定だった選手に変わって、急きょ小松が入ったため。「結果を出さなかったらスタメンから落ちるだろうなと感じていた瀬戸際の試合だった」(小松)サニックスカップの決勝戦では、チームを勝利に導く決勝点をマークし、MVPに輝いた。

 この試合でも貴重な先制点をマークしたが、本人からこぼれるのは喜びではなく、反省の言葉ばかり。「結果が出たのは良かったけど、内容は評価できない。やっぱり内容を突き詰めていかないと強い相手には勝てないし、もっとハードワークして、前からのプレスでボールを奪うくらいの気持ちでやらないと守備が締まらない。FWがどれだけ汗をかけるかが大事だと感じた」。

 目の前のターゲットとして捉えるのは間近に迫ったプレミアリーグの開幕戦だ。対峙するFC東京U-18は、中学までプレーした思い入れがあるクラブ。「絶対に負けたくない」古巣と対戦するためには、まずチーム内での競争に勝つ必要がある。開幕までにアピールの場は残りわずか。小松らしい泥臭いプレーで出番を掴み、得点を挙げながらも、課題である技術力の向上に励み、不動の座を狙う。

(取材・文 森田将義)

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