栃木FW大黒はG大阪時代の恩師・西野新監督の手腕に期待「運も持ってるし、楽しみ」

[4.22 J2第10節 横浜FC0-0栃木 ニッパツ]

　2試合連続ゴールとはならなかった。今季、京都から栃木SCに加入したFW大黒将志は2トップの一角で先発。前半32分にはワンツーの形で突破したFWネイツ・ペチュニクからの折り返しを右足ボレーで叩いたが、惜しくも枠を外れた。「微妙に合っていない」と3度のチャンスを逸し、後半43分にベンチに下がった。

「決定機の数で言うと同じくらいだった」。互いに最後までゴールをこじ開けられず、試合は0-0の痛み分け。「みんなで最後の質を上げていければ」と課題はあるが、アウェーで勝ち点1をつかみ、一時は最下位に沈んだチームは13位まで浮上している。

　37歳のベテランFWは今季、10試合連続で先発出場を続け、攻撃を牽引している。ここまで2得点。ゴールへの嗅覚は健在で、チームメイトのDF田代雅也は「大黒さんの一瞬の動き出しはDFにとっていきづらいポジション取りが多くて、チャンスをつくってくれる」と信頼を語り、「もっと大黒さんにボールを集めてチャンスをつくりたい」と意気込んだ。

　大黒の恩師、西野朗氏が日本代表の新監督に就任。G大阪時代、2002年から05年にかけて西野氏の下でプレーし、得点能力が開花した。05年にタイトルを獲得すると、大黒はその翌年に当時フランス2部だったグルノーブルに移籍。ドイツW杯にもスーパーサブとして3試合に出場した。

　W杯の舞台で西野氏が日本代表を指揮することになり、「代表監督になったことは僕はすごくうれしい。応援しています」とエール。「厳しいけど、厳しい中でも我慢して(選手を)使ってくれる。選手のことを見てくれる素晴らしい監督。運も持ってるし、楽しみにしています」と名将の手腕に期待を寄せた。

(取材・文　佐藤亜希子)
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