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「結婚式を挙げたばかり」で契約満了…山口GK藤嶋栄介、「本当にどうすればいいのか」から蘇った守護神

ゲキサカ / 2018年4月23日 6時17分

レノファ山口FCのGK藤嶋栄介

[4.22 J2第10節 町田1-2山口 町田]

 今季、Jの舞台に立っていない可能性があったのかもしれない。今年1月14日に鳥栖から契約満了が発表されたGK藤嶋栄介は、当時を振り返る。「戦力外になったのは初めて。結婚式を挙げたばかりで、これから先、一番頑張らないといけないときにチームがなくなって、本当にどうすればいいのかと思った」と――。

 大津高から福岡大に進学した藤嶋は13年に特別指定選手として鳥栖のトップチームに帯同し、Jリーグデビューを飾った。しかし、14年に正式に鳥栖に加入したものの、思ったように出場機会を得られず。出場機会を求めて16年には千葉、17年には松本へと期限付き移籍したが、リーグ戦でピッチに立つことはなく、契約満了が発表されることになった。当時25歳。シーズンオフには結婚式を挙げたばかりだった。

「チームが決まらない期間はモチベーションを保つのも難しかった」ようだが、ここでサポートしてくれたのが地元・熊本のロアッソ熊本だったという。「ロアッソ熊本さんの方から『チームが決まるまでウチでトレーニングして大丈夫だよ』と声を掛けて頂いた。知っているコーチの方や選手もたくさんいたし、そのご厚意のおかげでモチベーションを落とさないでトレーニングできた。それが一番大きかったのかもしれない」。そして、腐らずにトレーニングを続けた結果、2月2日にレノファ山口FCへの加入が発表された。

「奥さんはチームが決まらないときは『大丈夫だよ』と声を掛けて常に横で支えてくれていたし、チームが決まったときは自分のこと以上に喜んでくれた。それが、本当にうれしかった」

 千葉、松本へ期限付き移籍したときも覚悟はあった。しかし、「今回に関してはチームがなかったし、家族ができて環境も変わった」こともあり、「より一層強い覚悟を持ってのシーズンになった。『本当にやってやろう』『山口で試合に使ってもらいプレーで返していくしかない』という気持ちが強かった」と断固たる決意を持ってチームに合流した。藤嶋を受け入れた山口の霜田正浩監督やチームスタッフからは「皆、同じスタートライン。本当に頑張ってほしい」との言葉を掛けられ、自身も「今年、(先発の座を)勝ち取らないと何のために山口に来たんだ」とモチベーション高く練習に取り組んだ。そして、2月25日に迎えたJ2リーグ開幕戦。チームが決まらない期間にサポートしてくれた熊本との一戦で、先発の座を勝ち取り、4-1の開幕戦白星に貢献することになった。

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