海自厚木マーカスが決勝で6発、「自衛隊最強」を誇示
ゲキサカ / 2018年4月28日 21時36分
全国各地の自衛隊基地、駐屯地で活動するチームの日本一決定戦「第52回全国自衛隊サッカー大会」は28日に味の素フィールド西が丘で最終日を行い、決勝戦は海上自衛隊厚木基地マーカスが6-1で航空自衛隊入間基地第3補給処を下して2年連続最多19回目の優勝を飾った(以下、陸上自衛隊=陸自、海上自衛隊=海自、航空自衛隊=空自と表記)。3位決定戦は、海自厚木なかよしが1-0で空自浜松を下し、上位3位に与えられる次回大会の全国大会出場権を獲得。大会優秀選手には、決勝戦でハットトリックを決めた海自厚木マーカスのMF工藤隼人(3曹・神奈川大出身)や4位となった空自浜松でゲームメーカーを務めた43歳のベテランMF河崎健太郎(2曹・秀明英光高出身)ら11人が選出された。
決勝戦は、海自厚木マーカスが強さを見せつける展開となった。準決勝でダブルボランチに起用した柿崎佳弘(3曹・神奈川大出身)、上田大貴(3曹・日本大出身)を両サイドMFに配置。中央に精神的支柱となるベテランの坂倉光雄(2曹・安房高出身)を起用する手堅い布陣を組んだ山崎裕貴監督は「神奈川県リーグ1部で今季やっている守備的な形を、今回の大会では初めて使った」と話したが、いきなり狙いが奏功した。
前半5分、中盤でボールを奪うと柿崎が相手の背後へ浮き球のパス。抜け出したFW池永亮介(3曹・松陰大出身)が相手をかわしてクロスを送り、飛び込んだ上田のボレーシュートで先制した。相手のサイド攻撃対策で右MFに起用された柿崎は「自分で仕掛けるより、なるべくFWにパスを入れようと思っていた」と話したように、素早い攻撃を支えていた。前線は、池永と佐々木蓮(3曹・尚美学園大出身)の2トップの連係が抜群だった。前半25分、両者のパス交換から得たPKを佐々木が決めると、前半終了間際にも池永のアシストから佐々木がゴール。前半で3点のリードを奪った。2得点の佐々木は「リーグ戦で2トップを組んで、段々、連係が合って来た。今まではサイドのプレーしか見せて来なかったけど、最後だけ違ったので相手が戸惑ったのかもしれない」と手ごたえを明かした。
対する空自3補は、中盤の主軸であるMF七戸翔太郎(3曹・関東一高出身)が累積警告で出場停止となった影響に苦しんだ。大串善一監督が「入りが悪く、ポゼッションが出せずに悔しい。思ったより相手がプレスをかけて来て、慌ててしまった」と悔しがったように、中盤で落ち着くポイントを作れず、持ち味であるパスワークからのサイドアタックが機能しなかった。後半19分にシンガポールリーグ経験者の熊谷哲平(2曹・大東文化大出身)が右MFに投入されると、サイドチェンジのボールを呼び込んで攻撃のリズムを得たが、後半31分にMF豊福甚(1士・東京国際大出身)が1点を返すのが精一杯だった。
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