[Rookie League]白熱の撃ち合い。「ラスト15分」勝負想定の王者・日大藤沢が鹿島学園撃破!
ゲキサカ / 2018年5月1日 17時13分
[4.29 Rookie League A Group第1節 鹿島学園高 3-4 日大藤沢高 時之栖うさぎ島1]
関東・静岡の強豪18校の1年生が個人・チームの成長と優勝を目指して戦う「2018 Rookie League」が29日に開幕した。上位リーグのA Group2連覇を狙う日大藤沢高(神奈川)と鹿島学園高(茨城)との一戦は壮絶な打ち合いの末、日大藤沢が4-3で逆転勝ちした。
日大藤沢の河内健奨コーチは選手たちに「ラスト15分でスコアが動くぞ」ということを選手たちに伝えていたのだという。高校入学直後の1年生にとっては慣れない90分ゲーム。想定していないことも起きてしまう。だが、その中で気持を切らさずに、我慢強い戦いができるかが大事。前半、日大藤沢は良い形で守備をすることができ、FW玉井啓太のゴールによって1-0で折り返したが、後半は想定通りに激しく得点が動いた。
鹿島学園は後半、いずれも右SB荒木駿輔の正確なクロスボールからCB遠藤聖矢とFW菊谷大地の連続ゴールによって逆転。得点前の段階からチーム内でよく声の出ていた鹿島学園は、一気にテンションが上がる。だが日大藤沢は勝ち越された3分後、クリアボールを収めたMF栗原丈が自分でスペースを作り出して左足シュート。あっという間に同点に追いついて見せた。
日大藤沢は「自分で攻撃のリズムとかつくったり、流れ悪い時に流れを変えられるようなプレーをしていきたい。きょうはボランチに入って自分でゲームを組み立てよう、自分からリズムを作ろうと思っていたので良かったなと思います」というMF牧来夢が抜群の存在感。東京Vジュニアユース出身のボランチがは相手のプレッシャーを物ともせずにボールを動かしたほか、右SB齋藤夏ら力のある選手が後方からゲームを作って再び流れを引き寄せる。
そして20分、「取られても取り返せると思っていた。交代選手にも点を取れる子がいる」(河内コーチ)という日大藤沢は交代出場FW信岡光が敵陣でインターセプトして独走。そのまま左足シュートを決めて勝ち越しに成功する。
だが、サイド攻撃が鋭い鹿島学園は菊谷やMF土井紅貴の力強いドリブルでゴールへ迫る。そして30分、鹿島学園はMF水野成隆の右クロスからDFの背後を取ったFW石井想が同点ヘッド。大興奮の鹿島学園は勢いそのままに勝ち越しを狙ってカウンターからチャンスも作った。
だが、終盤勝負を想定していた日大藤沢は失点を再び跳ね返す。交代出場のMF狩野祐真のアイディアある動きや牧のキープ力を活かしてゴールを目指すと34分、交代出場MF谷口速乙からの縦パスを受けた信岡が左足のファインショットをゴール右隅に突き刺して勝ち越し。両チームがサブ組の選手含めて一体感を示した好勝負は日大藤沢が制した。
日大藤沢の牧は「疲れて来た時に(河内)健奨コーチもいいタイミングで選手交代しくれた。最後15分は点が動くって分かっていたので諦めないで頑張っていました。決められたり、決め返したり、盛り上がったし、自分でも楽しんでできて、最終的に勝ち切れたので良かった」と笑顔。強豪ひしめくRookie Leagueで連覇するチャンスがあるのは日大藤沢のみだ。それだけに牧は「チームの雰囲気も非常に良いので、みんなで頑張ってこの大会を全て勝ち切れるように頑張っていきたいです」。Rookie Leagueで初優勝し、U-16全国ルーキーリーグ交流大会でも優勝した1学年上の先輩たちに自分たちも続く。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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