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[MOM2538]日大藤沢DF櫻井風我(3年)_秘技炸裂からの決勝弾!! スタンドを沸かせた二つの“初挑戦”

ゲキサカ / 2018年6月9日 23時6分

ハンドスプリングスローを披露するDF櫻井風我(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.9 総体神奈川県予選3回戦 座間高0-1(延長)日大藤沢高 日大藤沢NFグラウンド]

 二つの“初挑戦”が延長100分間の熱戦に違いをもたらした。日大藤沢高DF櫻井風我(3年)は延長後半、右CKに力強く頭で合わせて決勝点を記録。「基本ヘディング全然しないんで、人生で初めて決めたヘッドです」。今週の練習で取り組んでいたという“曲芸ロングスロー”とともに、桜色に染まったスタンドを大いに沸かせた。

 座間高との総体神奈川県予選2次トーナメント3回戦。昨季は全国準優勝を果たした日大藤沢だが、苦戦を強いられるのは織り込み済みだった。「座間は県内で一番粘り強いチーム」というのは佐藤輝勝監督の弁。そんな相手に対し、対戦カードが決まってからの1週間はセットプレーの練習を重点的に行っていたという。

 その中で見いだされたのが、昨季から主力を張っていた背番号2が隠し持つ“秘技”だった。「中学時代に父が『こんなんやってるヤツいるぞ』って動画を見せてくれたんです」。その動画とは、2012年、キリンチャレンジで来日したアイスランド代表選手が披露していた“ハンドスプリングスロー”。前転をした勢いでスローインを投じるという曲芸的な技だ。

「その時は試しにやってみたらできて、試合では使ったことなかったんですけど……」。今週の練習では「誰かロングスロー投げられるヤツいるか」という話になった際、当時のことを思い出して立候補。高校入学後の筋力向上の甲斐もあって、「飛距離もすごい出た」のだという。この日は三度の“投擲”が見られたが、回を重ねるごとに軌道が伸びていった。

 もっとも、このプレーはスタンドを大いに沸かせたものの、スコアを動かすことはできなかった。だが、櫻井にはもう一つの“初挑戦”が待っていた。延長後半3分ごろ、DF多田夢都(2年)の右CKがファーに飛んでくると、振り切ったヘディングシュートがジャストミート。これが豪快にネットへ突き刺さり、「人生で初めて決めたヘッド」が貴重な決勝点になった。

「本来、自分はヘディングするはずじゃなくて、味方のマークをブロックする役割になっていた。でも、後ろを向いていたら急に自分のほうにボールが来たのが分かって……」。インパクトの瞬間は詳しく覚えてないというが、結果的には熟練のエアバトラー顔負けの一撃に。「点が取れるサイドバックになりたいと思っていたので良かった」とはにかんで見せた。

 昨季の総体準優勝にはレギュラーとして絡んでいたが、「一個上の人たちが技術、気持ちともにすごくて、ただ一緒に試合に出ていただけだった」と回顧。だからこそ、「今年は自分たちが引っ張る立場。3年生が結果を残していかないといけない」と責任を自覚し、さらなる成長を遂げようとしている。

 これまで武器としていたオーバーラップと高速クロスは安定して出せるようになっており、新たな持ち味を身に付けていく意欲は強い。「昨年の選手権予選で負けてから、このチームはずっと得点力が課題だったので、自分が点を取れるようにならないといけない」。二つの“初挑戦”を通じて、遠かった1点を導いた関東屈指のサイドバックは、これらの武器を今後も磨いていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)●【特設】高校総体2018

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