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あの興奮をもう一度……。グリエーズマンが20年間追い続ける夢

ゲキサカ / 2018年6月18日 12時5分

アントワーヌ・グリエーズマンは空中でも巧みにボールを操る

 普段は全身いっぱいにゴールの喜びを爆発させる男が、静かに噛み締めた。フランス代表にとってW杯初戦となった16日のオーストラリア代表戦。0-0で迎えた後半13分、左サイドをかけあがったFWアントワーヌ・グリエーズマンは、ピッチ中央付近から出された長いスルーパスに鋭く反応。ペナルティーエリア付近で相手DFを置き去りにした直後、足を引っかけられてPKを得る。左足で確実に決めても、グリエーズマンはこぶしを握っただけだった。
 
「今日は攻撃陣のトリオ(グリエーズマン、キリアン・ムバッペ、ウスマン・デンベレ)にとって試練の時だった。まだ攻撃の連動性が足りない気がする。マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたことは、あまり重要ではない」

 前半から再三、相手ゴールマウスをとらえるシュートで脅かし、勝利の流れを引き寄せる先制ゴールで、FIFAからこの試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。それでも自らの先制ゴールの4分後には同点弾を許す。後半36分にMFポ‐ル・ポグバの勝ち越しゴールで格下のオーストラリアをようやく振り切った苦戦に、満足できなかった。
 
 グリエーズマンの脳裏には、20年前の輝かしい光景が刻まれている。1998年、W杯は地元・フランスで開催された。決勝まで進んだフランスが王国・ブラジルを3-0で下した決勝戦、その後の街の風景を、当時7歳だったグリエーズマンは今でもはっきり覚えているという。フランス・マコンの自宅のバルコニーに国旗を掲げ、テレビで試合を見たグリエーズマンは今大会前に、FIFAのインタビューにこう答えている。

「ジズー(ジネディーヌ・ジダンの愛称)が2つのゴールを決めて、試合後は、すごい人だかりができて、通りいっぱいにフランスの国旗が波打っていたんだ」

 当時、サンドニの空に、フランス代表主将として優勝カップを掲げたのは、現在の指揮官、ディディエ・デシャン監督だった。

「彼はW杯で勝つために、何が必要かをわかっているんだ」。

 グリエーズマンは、20年前の歓喜を知る指揮官と共に、今度は選手としてあの快感を味わいたい。そして、国民を興奮の渦を巻き起こしたい、と願っている。

「もっとできるはずだし、よくなっていくと思う。第2戦はもっと落ち着いて、大会の雰囲気やプレッシャーに慣れないといけない」(フランス・エキップ紙)

 今大会は番狂わせが相次いでいる。前回優勝のドイツ代表は初戦でメキシコ代表に敗れ、アルゼンチン代表の世界的エース、リオネル・メッシが勝ち越しとなるはずだったPKを阻止され、初出場のアイスランド代表に引き分けた。普段通りの力を出させてもらえないのがW杯。フランスもゴールラッシュを期待された19歳の「至宝」ムバッペ、21歳の「天才」デンペレがともに不発に終わった。背番号7の指令塔が、2人の逸材の爆発力を引き出し、夢を「正夢」にする。
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