本田から直々の“得点指令”…原口「説得力がある人なので」

ゴールに意欲を見せたMF原口元気

　右サイドハーフとして2試合連続で先発出場し、ハードワーカーとして日本代表の勝ち点4獲得に貢献しているMF原口元気(ハノーファー)が、MF本田圭佑から直々に“得点指令”を受けていた。「(ゴールを取れと)言われているし、『狙い続けないと入らない』とアドバイスしてもらっている」。ポーランド戦を2日後に控えた26日の練習後、そう明かした。

　本田は日本人初となるW杯3大会連続ゴールを決めた24日のセネガル戦(2-2)後、報道陣に対して「次は(原口)元気、(柴崎)岳が点を取ることも考えられる」と“予言”。その一方で原口本人にも直接、ハッパをかけていた。

「説得力がある人なので」。セネガル戦で途中出場からわずか6分後にゴールを決めた本田をそう表現した原口は「(点を)取っている人というのは得点の狙い方というか、メンタル面を含めて準備がすごいと思う。狙い続けるというのはまさにそのとおりだと思う」と、自分に言い聞かせるように言った。

　原口はもともと攻撃をこよなく愛する選手であり、「攻撃で違いを見せたい」という思いが人一倍強い。しかし、勝利にコミットするという意識も強く、代表ではここ1年、シュート数が多くなかった。

　W杯に入ってからも、フル出場したコロンビア戦はシュートゼロ。セネガル戦の前半40分に右サイドから中に切れ込み、左足でシュートを打ったが、2試合合計165分間のプレータイムでシュートはこの1本だけ。得意とは言えない右サイドでの出場というのもあるが、ゴールがないのもうなずける数字だ。

　ただ、セネガル戦では左からクロスが上がったときに中に入っていけていたという手応えもあった。「大事なのはそれを続けること。タイミングが早すぎても遅すぎてもいけない」とポイントも分かっている。「こんなに長い間、代表合宿にいることがないので、学ぶことがすごく多い」。刺激を受けた背番号8がポーランド戦で牙をむく。

(取材・文　矢内由美子)
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