誰も予想できないメンバーも…武藤、結果残せず「非常に残念」

日本代表FW武藤嘉紀

[6.28 W杯グループリーグ第3節 日本0-1ポーランド ボルゴグラード]

　初の大舞台。日本代表FW武藤嘉紀は、W杯の舞台に立って自分の持っている力を100パーセント発揮しようと準備を続けてきた。

　スターティングメンバーに名を連ねて立ったW杯のピッチ。しかし、今まで経験してきた試合との大きな違いは感じなかったという。「そんなに緊張感もなく、すんなり入れたと思う。雰囲気は素晴らしいものだったけど、緊張感が普段よりもすごいものとは感じなかった」と2トップの一角に入って、試合開始からボールによく絡んだ。

　前半12分には相手のパスミスを奪い、DF長友佑都につなぐとFW岡崎慎司がダイビングヘッドでゴールを脅かし、同13分にはMF宇佐美貴史の落としを呼び込むと果敢にシュート。GKルカシュ・ファビアンスキに弾き出されてしまったものの、同16分にも宇佐美につないだボールからDF酒井高徳がフィニッシュに持ち込むなど、「立ち上がりは自分たちがやりたいことをできていたと思う」と手応えもあった。

　しかし、先発メンバーが6人も入れ替わっていたこともあり、「正直難しさはあった」。そして、自身も初の大舞台ということもあってアピールに燃えたか、球離れが悪くなってボールをロストする場面も目立ち始め、特に後半に入るとポーランドに押し込まれる時間帯が続いたこともあり、守備に回る時間が長くなった。試合は後半14分にポーランドに決勝点を奪われて敗れはしたものの、他会場の結果によって2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた。

「誰も予想できないようなメンバーだったと思うけど、選ばれたメンバーはそれでも絶対に結果を出さないといけなかった。今日、結果につながらなかったのは非常に残念だし、自分たちももっともっと頑張らないといけない」。初めて立った舞台で感じた悔しさ。しかし、この悔しさを次戦以降の奮起につなげたい。

(取材・文　折戸岳彦)
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