インハイ準V・桐光学園はターニングポイントの敗戦に。快足MF阿部はアシストよりも得点増加へ
ゲキサカ / 2018年8月28日 22時58分
[8.26 プリンスリーグ関東第10節 桐光学園高 2-5 前橋育英高 桐光学園高G]
試合終盤に突き放されて2-5で敗れた試合後、桐光学園高の鈴木勝大監督は「この試合を一つのターニングポイントにしなければいけない」と語った。
準優勝したインターハイ以来となる公式戦。だが、この試合へ向けたトレーニングから緩みがあることを感じていた選手もいた。全国準優勝は良い意味で自信になっていたが、裏目に。MF阿部龍聖(3年)が「前橋育英はインハイ(初戦)で負けているから全力で来るのに、自分たちは受け身になってしまった」と振り返ったように、主力選手たちが受けに回ってしまった桐光学園は、2度追いつきながらも前橋育英高に3度先行されて敗れた。
ただし、U-16日本代表のエースFW西川潤(2年)が2ゴールを上げ、阿部が縦への鋭い動きで局面を突破。ボランチ起用されたMF田中彰真(3年)が運動量多く走り、またDF陣のスーパークリアなど好プレーもあった。特に阿部は西川にマークが集中する中でチームの突破口に。後半6分にスペースへの飛び出しで2点目のゴールをアシストし、その後もスルーパスで決定機を演出した。
その阿部は「自分の良さであるスピードやアジリティは出せていると思うんで、そういう面では相手の脅威になれたと思う」と頷く。確かにこの試合でも前橋育英を苦しめていた一人だが、得点数を伸ばすことができていない。プリンスリーグ関東では未だ1ゴール。インターハイでは大会優秀選手に選出されたものの、無得点に終わった。
西川にアシストすることを意識するあまり、シュート意識を欠いてしまっている。それだけに、「自分でも行けるのにパス出しちゃったりというところがある。自分でやっていきたい。もっと自分が点決めて得点できるように」と誓った。
練習が再開する28日からは気を引き締めてのトレーニングが行われる模様。各選手がインターハイでの好結果から切り替えて選手権での日本一を目指していく。阿部は「火曜から相当走ると思うので、チーム全員で乗り越えたい。(選手権は) まず神奈川予選勝ち抜いていくこと。(自分自身は)もっと結果にこだわって最終的には高校選抜とかに選ばれたい」と意気込んだ。
今後、西川にはよりマークが集中だろう。ターニングポイントとなる敗戦を経験した桐光学園の中で、これから快足MF阿部がチームを勝たせる存在になる。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2018
●2018高円宮杯プリンスリーグ特集
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